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初恋、ざらり

「ケーキを切れない非行少年たち」という漫画を読んで、気になって原作を買った。

非行少年という私のイメージは、親や周りの大人が理不尽で、とか、育った環境が、、とか、学校になじめなくて、、とか、そういう割と環境に影響されて、素直になれなかった子供が、同じような境遇の子と話が合って、仲間になっていったら不良グループだった。みたいな。

ドラマの中の世界というか、そういうイメージだったから、この「ケーキを切れない非行少年たち」は衝撃だった。
ざっくりというと、児童精神科医の先生が少年院で会った非行少年たちの何割かが、IQが知的障害に近めのグレーゾーンで、人間関係の構築が苦手(人の気持を想像できないとか気が回らない)とか、勉強がついていけない(行っている事の理解が遅いとか)で、本人はたぶん居心地が悪くなって、悪気がないけど非行少年になってしまった。という子供たち。話が通じない訳ではないから障害には気づかれにくく、運動神経も体のコントロールが苦手な人も多くて体で覚えることもなかなか上手くいかないから肉体労働の仕事も失敗ばかりで怒られて、、とか。なんか読んでいて辛くなった。気が付かれて、ある程度適正のある訓練さえ出来ていたら悪いことに手を染めなくても生活くらいは出来たけど、気づかれないグレーゾーン。精神病とか発達障害はけっこう見つけてもらって以前よりは生きやすい世の中になったと思うけど知的障害についてはまだ教育現場では注目されていないらしい。話が通じなくもないというところが発見されにくいのだろう。

で、タイトルの「初恋、ざらり」は今やっているドラマなのだけど、この主役が知的障害で障碍者手帳を持っているので認識されている。まじめだし、心優しいけど、女の子だから大人に騙されていやらしいことをされてしまっても文句が言えないまま我慢してしまったり、まだ全部見ていないけど恋愛をしている相手に障害を言えなかったりとか、なかなか苦労があって、身近な存在として認識するべきだな。と思った。

ただただ、いるということを知っているだけで、違うと思う。と思った。


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