記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

〜映画が繋いだ二人の物語〜 ニュー・シネマパラダイス

涙なしには語れない名作。

血の繋がりよりも深い絆で繋がっていた二人を見て、思わず誰かに「この映画すごく良かったんだ、見てみてよ。」とオススメしたくなる作品だった。ぜひ大切な人と一緒に見て欲しい。

あらすじ
映画監督として成功をおさめたサルバトーレのもとに、老いたアルフレードの死の知らせが届く。彼の脳裏に、「トト」と呼ばれた少年時代や多くの時間を過ごした「パラダイス座」、映写技師アルフレードとの友情がよみがえってくる。シチリアの小さな村の映画館を舞台に、映画に魅せられたサルバトーレの少年から中年に至るまでの人生を3人の役者が演じる。             映画.com 引用

この作品を見る前にまず作品自体の時代背景を知ってから見て欲しい、

・舞台は第二次世界大戦後、イタリアシチリア島の小さな村
作品の舞台となる村は実在しており、作中では映画を楽しむ陽気な賑わいとは対照的に終戦直後のしこりが浮き彫りになっている。

・主人公トトの父のシベリア出兵
トトの父は戦争でのシベリア出兵でロシアに遠征していた。そのため、彼の父親の記憶は写真に映る姿だけだった。

画像1

ニュー・シネマパラダイスを見て

今までの映画でここまで泣いたことはなかった。トト(サルヴァトーレ)に対してアルフレードが徐々に打ち解け、父代りとしてトトの未来を思う言葉が自分の年齢と相まって涙が止まらなかった。

アルフレードが発した言葉、”自分がすることを愛せ。子どもの頃に映写室を愛したように”この言葉にどんな意味が込められていたのだろうか。

彼は映画技師として少年トトと出会った頃、映写室には入るなと頑なに断っていた。だがトト自身の映画への強い想いから彼は少しずつ、まるで父のように彼の将来を考えるようになったのだと思う。
アルフレッドも映画が好きで10歳の頃から映画技師として道一つで生きてきた。だからこそ彼なりに学習面などの苦労があり、と学校には通うよう説得したり、映画技師としての人生を勧めることは一度として無かった。

画像2

アルフレードは最高の父親の鏡だ。当時10歳の少年の未来に目をやり、彼の進む道にゆっくりと寄り添っていた。戦後間もない貧しい村で映画技師という職を離れさせ、まだ見ぬ世界へ羽ばたかせることは彼自身心配だったに違いない。だがこの村での未来と天秤にかけ、これからの金の卵を信じ、導いた。

感動のラストシーン

トトは結果的に映画監督として成功を収め、夢へと進んでいた。だが、彼は、アルフレードはどうだったのだろうか。映画が終わりに近づくにつれて、私は少し悲しさを覚えていた。そんな最中のラストシーン。それは彼の集大成とも言える作品だった、「キスシーン映画」だったのだ。
彼はこれまで映画技師として教会の司書から数々の映画の検閲を強いられてきた。今まで切り取ってきた愛の形を最後には愛するトトに向けたプレゼントとして届けた、そして最後には自身の集大成として一つの自身の生きた証として形になったのだ。

まとめ

アルフレードとトトの関係が好きすぎる。親子のようで映画好き同士の親友にも見える本当に素直な最高の関係だった。何度見ても涙が止まらない作品だと思う。今夢に向かっている多くの人に刺さる映画だった。

ではまた。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?