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「おはなしりとり」は|ふあんクリエイターの推理日誌

球根と、わたしの春。そして記録。

思い出したこと、思いついたこと。とある出来事を絵日誌にまとめている作業中に、別の関連した記憶がふと呼び覚まされることが多い。芋づる式に、あれやこれやと掘り出され。

記憶のお芋掘り、お話がお話を連れてくる。

お話のしりとり。

おはなし、しりとり。

おはなしりとり。

ふうむ。

おはな、しりとり。

から、部屋の片隅にある「お花」が目に入った。ムスカリ、という名の球根を水耕栽培しているのだが、ヒョロヒョロと茎や葉が伸び、最近とうとう花をつけはじめたのだ。よく知らず、わからずに買った球根、はじめましての花。

水耕栽培は、小学生のころだったか、ヒヤシンスの観察をして以来、ご無沙汰していた。久しぶりの試みなのである。大成功!

わたしは今朝寝ぐせが立っており、お、何か発芽するのでは?いま育てている球根のように・・・などとこじつけていた。普段なら、直さなきゃ、会社に遅刻しそう、やっかいだなと少し慌てる。朝の一分は、なぜにあんなにも猛スピードで過ぎゆくのか。

そして結局、寝ぐせはすっかり直してしまった。これで発芽しなくなってしまったな。つまらなくなってしまった。自ら芽を摘んだ、世間体に負けてしまったな。いやいや、そんな大げさな。

そんな、「なんとなく」なことたちを、絵日誌にしておく。

ところで、育てているムスカリの居場所について。何らかの食料が入っていた瓶の中で、すくすく育っている。ジャムか、何か保存食だったか。ラベルをきれいに剥がしてしまったその瓶は、無色透明でよき無個性感。シンプル。大変重宝している。球根の前は、切り花をいけていた。

別に、元々何が入っていたかは思い出せなくてよいのだ。わたしはちゃんと忘れることができる人なのだな。

そんなことを考えていて、ふと、覚えておきたいこと、忘れたいことを自由に操れたらよいのに、と思いながら、それは無理なのだよ・・・と少しは笑える余裕あり。

そうして、記録は

[つづいていく]

うさぎのおやつ代になります。(いまの季節は🍎かな)