過度なルッキズムがもたらす影響とその背景
こんにちは、ふみりまです。
最近、ルッキズムが過度に強調される傾向が顕著になっています。ルッキズムとは、見た目や外見に基づいて人を評価することを指します。これは、昔から存在していた概念であり、人間誰しも自分の身体を見て「もっとかっこよくなればいいのに」と思うものです。
私自身、学生時代には同じように感じていたし、周りの友人たちもそう思っていました。しかし、最近の若い世代は必要以上にルッキズムを追求しているように見えます。これにより、精神的に苦しんでいる人も少なくありません。
特に10代や20代の若者たちが、自分の身体や顔に対して強いコンプレックスを抱いて整形外科を訪れるケースが増えています。この傾向は一般的に男性よりも女性に多いとされています。その背景にはスマートフォンの普及とSNSの影響が大きく関与しています。
スマホとSNSがもたらしたルッキズムの加速
昔は、コンビニで購入できたインスタントカメラで写真を撮り、現像して手元に届くまでに時間がかかりました。しかし、現代ではスマートフォンを使えば瞬時に写真を撮影し、見ることができます。それだけでなく、自分の顔や身体の画像を加工したり、改造したりすることも簡単にできるようになりました。自撮りや友人との写真をスマートフォンで管理し、まるでアルバムを作るかのように保存することが一般的になっています。
たとえば、昔の写真撮影はフィルムカメラを使って撮影し、現像してアルバムに保存するという一連のプロセスが必要でした。その過程で写真を見るまでには時間がかかり、その間に期待や思い出を味わうことができました。しかし、今では写真を撮ってすぐに加工し、SNSに投稿することができるため、その瞬間瞬間の見た目が強く意識されるようになりました。
さらに、SNSで自分の自撮り画像を投稿し、他の人と比較することが日常的になりました。これにより、自分の顔や身体の欠点に気づき、それが強いコンプレックスとなってしまうのです。そもそも人間は、自分が持っているものより他人が持っているものを欲しがる心理的な傾向があります。「隣の芝生は青い」「隣の水は甘い」という言葉があるように、他人のものが自分より優れていると感じるのは自然なことです。
美の基準の変化とその影響
現代では、美の基準がSNSの普及とともに非常に高く設定されています。世界的に上位1%のようなK-POPアイドルや世界で活躍しているモデルの美しさが一般的な基準として浸透してしまっているのです。これにより、多くの若者が自分自身を彼らと比較し、劣等感を感じています。その結果、自分を改善しようと整形手術を受ける人が増えているのです。
たとえば、SNSで見るK-POPアイドルの完璧な肌や引き締まった体型、世界的に有名なモデルの美しいプロポーションは、多くの若者にとって憧れの存在です。しかし、彼らはその裏で多大な努力を重ねており、その一部しか見えていないことを忘れてはなりません。多くの若者がこの理想と現実のギャップに苦しみ、自分に自信を失ってしまいます。
私のような40代後半の意見は反映されないかもしれませんが、男性の立場からすると、ストイックで痩せたモデルのような女性よりも、健康的で少しぽっちゃりした女性の方が魅力的に感じることがあります。しかし、現代では自分の画像を加工することが当たり前になり、素の顔を比較して劣っていると感じてしまう傾向があります。
自己認識と他者比較の危険性
写真は一瞬を切り取ったものに過ぎません。もっと大切なことは、若い時代にしかできないことや、その年代でしか得られない時間の価値です。現代の若者たちは、そうした青春やその年代でしか得られない時間の価値を失いつつあるように感じます。
たとえば、学生時代の友人たちとの思い出や、部活動での達成感、初めての恋愛のドキドキ感などは、その時代にしか味わえない貴重な経験です。しかし、見た目にとらわれすぎるあまり、こうした体験をおろそかにしてしまう若者が増えているのは残念なことです。
健康的な自己肯定感を育むために
過度なルッキズムがもたらす問題を解決するためには、健康的な自己肯定感を育むことが重要です。自己肯定感とは、自分自身を価値ある存在と認める感覚のことです。これを育むためには、自分の内面や個性を大切にすることが必要です。
たとえば、趣味や特技を見つけ、それに打ち込むことで自分に自信を持つことができます。また、友人や家族との絆を大切にし、他者との比較ではなく、自分自身の成長を感じることが重要です。さらに、SNSの利用を控えめにし、リアルなコミュニケーションを重視することも効果的です。
結論:本当の美しさとは何か
結論として、真の美しさとは見た目だけではなく、その人の内面や個性、経験によって形作られるものです。外見にとらわれすぎることなく、自分自身を大切にし、健康的な自己肯定感を育むことが重要です。現代の若者たちが、見た目の美しさだけではなく、本当の美しさを理解し、自分自身を大切にすることができる社会を目指すことが求められます。
たとえば、自然体でいることの大切さや、自分らしさを大切にすることの重要性を理解することが、本当の美しさに繋がるのです。美容やファッションは自己表現の一つであり、それ自体が悪いわけではありません。しかし、それが過度に強調され、他者との比較によって自己価値を見失うことがないようにすることが重要です。
ルッキズムがもたらす問題は、社会全体で取り組むべき課題です。教育やメディアの役割も大きく、若者たちに対して健康的な自己認識を促すための情報提供が求められます。また、家庭や学校、コミュニティにおいても、見た目だけではなく、内面や個性を尊重する文化を育てていくことが重要です。
これからの社会が、外見だけにとらわれず、内面の美しさを大切にすることを通じて、若者たちが自信を持って生きることができる環境を提供できることを願っています。
今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。
また次回もお会いしましょう。
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