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「日常はエンドレス」と母は言った



生きてるだけでお金がかかる。

何をするにしてもどこに行くにしろお金はかかる。そのお金を捻出するために人は働き、また生きるためにお金を使う。

きっと無職になったら毎日お金の心配ばかりしそうだし、日々の出費に過度に反応してしまうだろう。


日々は連続し、日常と呼ぶ。

毎日のように料理をし、週一で洗濯や部屋中の掃除し、月一でさらに細かい掃除をする。

毎週のように行くスーパー、同じような動作を繰り返す日々に、既視感を感じざるを得ない。

朝起きて朝ごはんを作り、仕事が終わると夜ご飯を作る。平日に放ったらかした服や食器を土曜にまとめて片付ける。

毎日、毎週、決まったルーティンを着々とこなす日々を「毎日がエブリデイ」と友達が言った。


生活って大変ね、と僕は言うと、
「当たり前じゃん。
そして、その日常はエンドレスよ」
と、母は言った。

母が言うのだから重みが違う。僕よりもこの日常を30年以上長く続けているわけだから。

「何かあったの?」と
その言葉の真意を確かめることはしなかった。

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