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#食エッセイ

「信州そば」に呪いをかけられて6年が過ぎた

「信州そば」に呪いをかけられて6年が過ぎた

他県から信州に遊びに来た人は、決まって言う。

「信州って言ったら、そばでしょ?」「本場のおそばが食べたい」

その言葉を聞くたびに、僕は少し複雑な気持ちになる。聞かされる「信州そば」への憧れが無邪気なものであればあるほど。

何が僕をそうさせるのか。なんなら、僕自身も信州に移り住む前は、同じように漠然と思っていた。本場の信州で食べるおそばは何か違うはず。

だけど、その勝手な想いは早々に覆される

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鯖パスタの自由

鯖パスタの自由

食べものの話でもしようか。特に学びはない。たまに無性に食べたくなるものってあると思う。

SNSに流れて来たとか何かきっかけでというのでもなくて、ほんとに突然、前触れもなく食べたい気持ちが湧いてくるもの。

あの感覚がずっと不思議で、どういうスイッチが入るのかわからないけど「あ、あれ食べたい」って一度なってしまうと、もうその食べものの口になってしまう。

で、そういう食べものって、すごく凝ったもの

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信州お歳取り魚戦争

信州お歳取り魚戦争

物騒なタイトルをつけてしまったけど、まあまあそういう趣きがある。

海なし県の信州(長野県)では、もともと「魚」への愛が深い。東京からこっちに移り住んでスーパーに行ったら、魚売り場の充実ぶりが結構衝撃だった。

壁の端から端まで魚、魚、魚。そんな歌あったね。

なんなら都内のスーパーより魚が充実している。お寿司屋さんの数も多い。実は、長野県に海がないというのは都市伝説で本当はあるのだ。

北アルプ

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畑をサラダにしたかった

畑をサラダにしたかった

そのまま食べたいなと思う。感覚的に「美味しそう!」を見つけたときに。

野菜や魚、肉なんでも。そのままっていうのは、ほんと文字どおり生のそのまま。

だけど、魚だって刺身にはするけど個体のままかぶりつくっていうのはあまりないし、生肉なんて「そのまま」かぶりついたらナースあさみさんにめっちゃ怒られると思う。ダメ、ゼッタイ。

なので野菜ぐらいは生でそのまま食べたい。

いや野菜なんてそのまま食べてる

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