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ものかきのおかしみと哀しみ

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2021年5月の記事一覧

蜘蛛の巣に住む

蜘蛛の巣に住む

毎朝、蜘蛛の巣から一日が始まる。いや、ファンタジーじゃなくリアルの話。

ここのところ、毎日、畑に行くための家の出入り口に蜘蛛の巣が張ってある。知らずに通ろうとして、毎日、蜘蛛の巣に顔が捕獲される。至近距離すぎてわからないのだ。

べつに蜘蛛は悪者じゃない。なんなら仲間だ。

畑の害虫(この表現もあれなのだけど)を捕まえてくれる益虫。なのだけど、僕を捕まえるのはやめてほしい。朝から蜘蛛の巣に突っ込

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不調と不調和

不調と不調和

こんなnoteは誰も読みたくないので、自分のために書いてる。というかここ最近はほとんどそうかもしれない。

noteさんが推奨する使い方とは真逆だ。みんなの役に立つもの、みんなをほっこりさせたり楽しませるもの、泣けたり、心の隙間を埋めたりできるもの、何か驚きとか発見があるもの。

そういうnoteを書いたほうがいいのだけど、いまはなかなか書けないことが多い。

技術的なスランプとかイップスってわけ

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note1本書くほどでもないけれど

note1本書くほどでもないけれど

蕎麦屋で見捨てられたことがある。

信州に移り住んでから、よく聞かれる。「やっぱり蕎麦食べるんですよね」。いつも返事に困る。「いや、そんなには」。ごにょごにょと答える。本当は、そんなにはでもなく、まったくゼロだ。No蕎麦ライフ。べつに蕎麦が嫌いなわけじゃない。おろし納豆そばとか(こういうの邪道なんでしたっけ?)案外好きだ。だけど、どうも蕎麦のほうが僕のことをあまり好きじゃないらしい。

こんなヤギ

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もう文章を書かない

もう文章を書かない

いきなり何を言ってるんだ。僕もそう思う。

そもそも、じゃあこうやって書いてる文章はどうなんだという話だ。たぶん、こういうのは「文章」でもないし「文章でもない文章」でもない。

またちょっとわからないこと言ってるけど、そんなに変なところに連れていかないのでよければもう少しだけ。

冒頭で「もう文章を書かない」と言ったのには、いろんな要素が含まれている。

いわゆる「文章のための文章」を書いても仕方

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奇妙な丁寧さよりも

奇妙な丁寧さよりも

この前、僕が利用しているあるサービスから突然メールが届いた。

メールにはまったく身に覚えのない「事実」が書かれている。まあ詳細を書くのもあれなので割愛するけど、困惑した。

というか、詐欺メール? なりすまし?

一応、メールの差出人のアドレスはサービス運営会社のものになってるけど、こんなの簡単に偽装できてしまうので、それだけで本物判定はできない。某Amazonや某宅配会社を騙ったりするなりすま

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魚の皮が好きと言えない

魚の皮が好きと言えない

なかなか話題には出ない人の嗜好みたいなものがある。わざわざ言うほどでもないけど、自分ではひっそり好きというやつ。

魚の皮とかもそうだ。魚の皮好きなんだよね、なんて会話ってすることがほぼない。あるのかな。わからないけど。

たとえば「切り身」の魚で、鮭とかブリとかイサキとか何でもいいのだけど、僕はスーパーなんかで並んでると「皮」を見てしまう。

まあ、全体的に魚の目利きなんかではないから、なんとな

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フラットな罪

フラットな罪

デジタルの世界になって(この言い方も微妙だけど)いろんなものがフラットになった。

ものを書いたり何かを発信したり、共感を得て何かを始めたり。そういうのが、すごくざっくり言えば「誰でも」できる。

まだデジタルじゃなかった世界では、そうはいかないことが多かったのだけど。

もちろん基本的にフラットな世界はいいことだと思う。無駄に障壁ばかりある世界よりも。

ただ、フラットだから「誰でもどこにでも持

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静かなパーティーに行きたい

静かなパーティーに行きたい

税務署で開かれるパーティーほど喧噪に満ちたものはない。

何言ってるんだろうと思われるかもしれないけど、僕が今までに経験したパーティーの中でも断トツで上位に来る。

基本的に僕は騒音レベルの喧噪の中で、何か誰かと話したいとは思わないので、できるだけそういう場所には近寄らないようにしている。それでも、ときには仕方なく巻き込まれる。

そのとき思うのは「カクテルパーティー効果」だ。カオスのように騒がし

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