見出し画像

【茶道稽古場】一酸化炭素チェッカーの設置をお願いした話

もしかしたら同じテーマで悩みをもつ方が、いるかもしれないということと、「一酸化炭素中毒」は命に関わることなので、書いておきたい(約3000字です)。

先週あげた記事の中で、このように書いているのだけれど。

薄茶点前(絞り茶巾)を終えた後で、先生から、
「soufuさん、見学の方が来られたら、もう一度薄茶点前していただけますか?」とのオファーが。
常ならば喜んでお引き受けするところなのだけれど。
あいにく、先週から体調がややすぐれず。
点前を一通り終えて、くらくらとしていたので、今回は辞退する。

上記の日、自分の薄茶点前の終盤。
仕舞いを終えて、道具を拝見に出し。
建水を持って帰ろうと立ち上がり、茶室を出たあたりで、
「クラクラ~ッ」とめまいがするような、倒れこみそうになるような感覚があり。
建水を下げたら、茶碗を下げに茶室にもどるのだけれど、入り口の柱につかまらないと倒れそうになり。と同時に、ふだんにはないような、「音が遠い」という聴覚の異変も感じ。
その前の週に頭痛と吐き気でお稽古の振替をお願いしたところだったので、「さっきまでは普通だったけれど、体調がまだ回復していなかった??」
自分でもびっくりする急な体調の変化だったけれど、もともとの体調のせいかなと、その場では、思う。

その場で、先生に状況を伝えたいけれど、先生はコロナ以降、原則、点前座近くではなく、客側、部屋の一番遠いところにいらっしゃり。
そこまで届くような声を出せる状態には、なく。
結局その場は、「フラフラする・・・耳がおかしい・・・」と感じながらも、拝見後の挨拶まで、点前を通常通りなんとか、やり切る。

その後も、動悸を感じたり、頭が重たくてだるい感じが、続き。

自宅に戻り、軽く昼食をとり、横になるも、だるさが続き。

折しも、その日は、外で娘のお誕生日会を予定していて。
だるさはとれないけれど、娘がずっと前から楽しみにしていたので、なんとか出席(というか幹事・・・)。

目の前の座についた義理の母には伝えておこうと、
「実は、体調があまりよくなくて・・・。先週少し体調をくずして、お稽古を今日に振り替えてもらって、行ってきたんですが。点前が終わる頃に、急にまた体調がおかしくなって・・・」
と話しているところで、
(ん?点前が終わる頃に、急に体調が悪化するって、ふだんはないよね?)
(あの耳が急に遠くなる感覚も、経験したことのない、おかしな感覚だったな・・・)
(あ!もしかして・・・一酸化炭素の影響?かも?)
義母に症状を伝えることで、自分の中で状況が整理されはじめ。

_________________

私が通う茶道稽古場は、先生宅に設けられた茶室で、炭を用いている。
炭を使うことは、電熱器に比べたら手間暇、そして費用がかかることだけれど、そこをおしまずに先生が炭を使ってくださっていること、とてもありがたく感じている。

ただ、昔の住宅であれば気密性が低く自ずと空気が入ってきたのだろうけれど、気密性が高い現代の住宅で、窓を閉めて炭を燃やすとどうなるかというと。
一酸化炭素が発生するのですよね。
そして厄介なのは、無色、無臭発生に気付くことは困難
濃度と吸い込む時間によって、体への影響は様々なようだけれど、濃度の高い一酸化炭素を吸ってしまうと、意識を失い、最悪、死に至るとのこと。

実は、十数年前、稽古場で点前をした方が数十分後に倒れたことがあり。
「目は開いている(まばたきはしない)のに眠っている、息はしているけれど、呼びかけに全く応じない」(←昏睡状態というのでしょうか)という状態を、目の当たりにしたことが。
幸い、十数分後くらいには意識を回復されて、後日病院で診てもらい、異常は確認されなかった、ということだったけれど(そういうときは、救急車を呼ぶようにと言われた、とのこと)。

その際も、現場では何が起こったかよく分からなかったけれど(現在の先生宅に、初めてお稽古におじゃました日の出来事だった)。
自分自身も終盤から、「なんだか妙に、だるいなあ?久しぶりだからかな?」と感じていたこともあり。
家で夫に話したところ、
「それは一酸化炭素中毒の症状だったのでは」と言われて、いろいろ調べてみると、確かにその可能性が高そうだ、と思われ。
先生にすぐお電話して、「もしかしたら一酸化炭素中毒だったのでは」とお伝えし。
再発防止のために、窓をあけましょう、という確認をする。

ただ、先生は元々習っていた場所がお寺の茶室だったからなのか(住宅のような高気密ではなさそう・・・?)「(炭を使うときに)常に窓をあけておく」という意識は、お持ちでなく。
私は窓が閉まっていると気づいたら、「開けていいですか?」とおことわりして、必ず窓を開けるように、注意を払うようにし。
他のお弟子さん方にも、「以前こういうことがあったから、窓や襖を締め切ることは命に関わり危険なので、お互いに気をつけましょう」と折に触れて、お伝えしてきたのだけれど。

_________________

点前後に、フラフラしたときのことを思い返してみると。
途中で、三客の方が(ちょうど、窓の隙間が三客真後ろの位置、そしてこの方は入って間もなく、直接一酸化炭素の件を私からは、お話したことはない方)、「寒い・・・」と窓を閉める気配が(点前に集中していたので、目視はしていないけれど)。
窓を閉めた後に発生した一酸化炭素を、水屋へ下がるために立ち上がったときに吸い込んでしまった可能性が高いのでは、と思われ。

炉の時期は、気温が低い時期なので窓の近くだと確かに寒く。
一方で、大きい釜の湯を沸かすために、炭もしっかり使うので、室内の酸素も消費されてしまうという。

その後、数日考え、夫にも相談したりなどして、
「やはり、一酸化炭素チェッカーを茶室に設置するのが安全のために良いのじゃないか
という考えに、至る。

先週のお稽古日。
意を決して、先生に、
「かくかくしかじかで、空気チェッカーを茶室に設置するのはいかがでしょうか。インターネットで、このくらいの値段で購入できるようです。私の方で注文できます」
と、お話してみる。
「そうしましょうか。ありがとうございます」と、先生。すんなりと了承いただけて、ほーっ。
(追記: 考えてみればここ数年は、コロナ対策のために「必ず窓を開けておく」という認識を言葉にせずとも、共有できていたのだな、と後になって気付く。コロナが落ち着いてきたことによって、「寒いときは(窓や襖を)閉めましょうか」という空気になってきたのだな、と思われる)

一酸化炭素の問題については、
自分だけが気をつけていても防ぎようがないので(特に点前中などは)、

命、健康のために、稽古に通うことをあきらめるべきだろうか…
くらいに思いつめたこともなかったといえば、嘘になる。

ちなみに、引越し前に通っていた稽古場では、先生の真後ろにある窓を常に開けていて、その延長線上にある襖も点前中も閉めずに、必ず開けていた。このおかげで、一酸化炭素の発生云々を意識する必要は、なかったのだった。

茶道も命もどちらも大事なので、一酸化炭素チェッカーの導入で、社中の皆さんの安全が守られることを祈っている。

それとともに、今後も住宅に設けられた茶室等で不慮の一酸化炭素中毒が起こってほしくないので、同じように悩む方に少しでもご参考になれば、幸いです。

#1日6000歩  2/15-2/21 計83,007歩 11,858歩/日✨



この記事が参加している募集

運動記録

スキ、コメント、フォロー、シェア、サポート、嬉しいです! ありがとうございます✨