フットボールの面白い戦術分析します(ガンバ大阪に見た、ブロック守備戦術⑤)
2020 J1リーグ 第1節
横浜F マリノス vs ガンバ大阪
~ガンバ大阪に見た、5-4-1のブロック守備戦術~
今回は、ブロック守備戦術の第5回です。5回目はガンバ大阪です。
2020年2月23日に行われたJ1 第1節の横浜Fマリノス戦にて、ガンバ大阪が前半に行っていた5-4-1のブロック守備戦術を解説します。
スタメン(home : 横浜Fマリノス)
(away : ガンバ大阪)
① ガンバ大阪は自陣でのブロック守備時、右SHの小野瀬が右のウイングバック(以下WB)に下り、コンパクトな5-4-1のブロックを形成する。基準点はボールと敵。ブロックの深さは15~20mで、幅はペナルティエリアほどか少し狭く設定する。
② ボールがサイドにあるとき
ボールがサイドにあるとき、大外レーンに立つ相手ウイングに対してはあらかじめWBの位置に立つ小野瀬or藤春がマンマークし、MFラインの大外に立つボールホルダーに対してSHの位置に立つ矢島or倉田がアプローチする。
全体としては、距離感をコンパクトに保ちながらボールサイドにスライドする。
また、特に左サイドでは、相手ウイング(仲川)が内側(ハーフスペース)に立つことがあり、このときもあらかじめWBの藤春がマンマークする。
③ MFとDFのライン間にボールが入ったとき
MFとDFのライン間にボールが入ったときは、ボールホルダーに対してCBの2枚で挟み込みボールを奪う。また、全体としても中央にコンパクトになる。
この試合、ポジショナルプレーを軸としたマリノスに対して、ガンバ大阪の守備(ブロック守備とプレッシング)は見事でした。また、プレッシング時にはSH(ウイング)の位置にいる小野瀬が、ブロック守備時にはウイングバックとして機能するという点がとても面白いと思いました。小野瀬のハードワークも見事です。
そして、結果は1-2。ガンバ大阪の勝利でした。横浜Fマリノスは2019年J1王者というだけに、今年のガンバ大阪の守備は注目していきたいです。
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