ふみふみぼうず

新感覚、ベレー帽男子。 Freelance designer / Writer / P…

ふみふみぼうず

新感覚、ベレー帽男子。 Freelance designer / Writer / Photographer HP:https://www.fumifumibouzu.net/

マガジン

  • 団地邂逅手帳

    • 4本

    団地はいつも、僕たちの中心にいた。そんな団地と僕たちの邂逅手帳。

  • 池上意匠

    新感覚、ベレー帽男子のベレー帽の中。

最近の記事

ボロアパートとともに—映画『ダージリン急行』と下北沢の思い出

上京して7年、どうしても忘れられない思い出がある。 下北沢のボロアパートで、友人と蚊取り線香の匂いを纏いながら映画『ダージリン急行』を観た日。 外に干した洗濯物が日差しを揺らめかせ、窓際の小さなテレビを照らす。怠そうに映画を観ているようで観ていない友人。中盤のイイトコでピザの宅配員がインターホンを鳴らす。なんてことない昼下がり。 『ダージリン急行』は、2007年に公開されたウェス・アンダーソン監督のアメリカ映画だ。1年ほど絶縁していた3兄弟がインドのダージリン急行に乗り

    • レーキ角とフェチズム — 路線バスを見るとF1マシンが頭に浮かぶ話

      路線バスとF1マシン日ごろ街でよく見かける路線バスと、世界最高峰の自動車競技を戦うF1マシン。 一見相反するイメージの両者であるが、とある路線バス・とあるF1マシンをみると「似ているな」と感じるものがある。何を言っているんだ?と思うだろうが、まずは下記の写真をご覧いただきたい。 どこにでもいるバスと、最高峰のF1マシンである。 タイヤが4輪(バスはリアがダブルタイヤであるが)であるのとハンドルで曲がること、エンジンがついていること以外ほぼ共通点がない。しかし見た目において、

      • 赤土のまちから、緑のまちへ—多摩ニュータウン初期入居50周年に寄せて

        「50年」 その年月を、皆さんはどう思うだろうか。 長い?それとも短い?まだその年数を生きてない?私もそうだ。(27歳) 50年前は日本が高度経済成長を始めた頃である。 そんな ”近くも遠い” 50年前、あるニュータウンの入居が始まった。 皆さんご存じ、多摩ニュータウンである。 「赤土のまち」を切り開く━多摩ニュータウン黎明期。第一次入居が開始されたのは1971年(昭和46年)3月26日、日本住宅公団(現在のUR都市機構)が早期より買収を進めていた「聖蹟桜ヶ丘地区」が多

        • 団地邂逅手帳

          団地とひとを結びつける「情緒」団地はいつも、僕たちの中心にいた。 あの公園で何時間も語り合った。居間で何度も親と衝突した。楽しい楽しい、ふるさとだった— ​ 人はいつも笑い、喜び、時に悲しい思いをする。住人の機微を、優しく受け止めてくれる。なんと素晴らしいことか。 そして団地は様々な情緒的なものと結びつく。花壇に咲く花、まちづくり、近隣の飲食店や環境。ここでは紹介しきれない様々なエレメンツと深く結びつき、その”まち”を形成する。 団地邂逅手帳では、そんな日本人の新しくなつか

        ボロアパートとともに—映画『ダージリン急行』と下北沢の思い出

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          1本

        記事

          「ご縁」を求めて。

          初めまして。フリーランスデザイナー・フォトグラファー・ライターの池上と申します。2020年秋よりフリーランスとしての活動を開始しました。 元々オフィスや店舗の空間デザインの仕事をしておりましたが、この度退職して、自分のしてみたい道へと、足を進めてゆきます。 今回は、そんな自分の”心持ち”のお話。 決意と溶けたアイスクリーム。夏の暑さで溶解するアイスクリームのように、自分自身の気持ちや今後やりたい事が混ざり溶けて、体内へ吸収された。 それはとても心地よい感覚で、混ざり溶けて吸

          「ご縁」を求めて。