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モリアル開墾日記〜森暮らしの画家の週末

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絵描きが森にアトリエを構えたら。 還暦直前、森に週末移住をはじめたフリーランス画家・イラストレーター の開墾記です。
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モリアル開墾日記・3

モリアル開墾日記・3

アトリエギャラリーを森の中に構えて半年が過ぎた。森のアトリエアルティオ 。はしょってモリアル整備は少しずつ前に進んでいる。

新緑だった春から梅雨を経て、緑の濃さは勢い増し、気がつけば秋。毎週末仙台から川崎町青根へと通っているわけだけど、7日ごとに自然の色が変わっていくことに驚いている。

森の暮らしは、やることだらけだ。手を抜くと、というか、なすべきことを先延ばしすると、間違いなくしっぺ返しを食

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モリアル開墾日記・4

モリアル開墾日記・4

森の季節の移り変わりは、早い。月イチペースで開墾日記を描こうと思っていたのだけれど、気がついたら師走も大晦日。
秋の個展や九州への原画展での出張に追われているうちに、森のアトリエアルティオ=モリアルは、すっかり雪景色になってしまった。

週の半分は町暮らしで半分が森暮らしなんだけれど、季節の移り変わりが手にとるようにわかるのは、もちろん森だ。
朝夕の気温や日の翳り方でどんどん季節が自分を追い越して

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モリアル開墾日記・2

モリアル開墾日記・2

10月13日、藤崎百貨店で16回目、旅個展としては59回目の個展を終えた。初個展は1997年。売れても売れなくても、売れるかどうかわからない絵をひたすら描き続け、毎年回を重ねてきた。よくもまあ描いてきたものだ。

ぼくは俗に言う画壇に属していない。画壇とは「〇△展」と呼ばれる会派だったり、〇〇先生のお弟子さんだったりを指す。モノの本によっては、日本の絵画の世界では画家として生業を立てるなら画壇に属

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モリアル開墾日記・1

モリアル開墾日記・1

絵描きのぼくが、自分で自分のギャラリーショップを持つことになるなんて、10年前は考えてもいなかった。もう誰も覚えていないような仕事の原画を処分できない言い訳に、「いずれ美術館がたった時に必要になるから…」なんて冗談で言っていたことはある。

それがあれやこれや、ありえないような出会いと縁が重なり、「持ってしまった」のが7年ほど前のことだ。名前はアトリエアルティオ。名前は好きなケルトワールドの熊の女

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小さなサインと雨しずく

小さなサインと雨しずく

変則的な祝日ですね。雨の中、川崎町青根の森の新アトリエへきています。

仙台の立町に構えているギャラリー店舗のテナント契約も8月いっぱいで終わり。ちょっと寂しい。

テナント退去は借りた時に戻すのが基本です。実はプロパンガス収納倉庫が殺伐としすぎてたので、数年前に花をペインティングしました。もちろん友達のオーナーに許可を取ってね。

そういう経緯もあってか、友人オーナーが「壁面アートは消さんでいい

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