エッセイ【イタチごっこ】④ニートがボランティアばっかりしてたら就職が決まった話
主に、ボランティアをして生きています。奇跡だ。
この半年
私のしたことで知り合いに自信を持って言えることといえば
ボランティアぐらいしかないのに。
まさか
就職が決まるなんて…。
私はいま、主にボランティアを中心とした生活を送っている。
多いときで週４回ボランティアに行き、
月２回ハローワークに通っている。
社会的に言えることはそれぐらいしかしていない。
よくまわりから聞かれる
「なんでそんな生活してるの？」
理由なんて簡単。
「やりたいから」
ただそれだけのこと。
映画『なくもんか』の主人公の台詞
「好きでやってんだよ！」
が１番しっくりくる。
しかし、まぁ理解は得られない。
たぶんそれは、
「そんなことして何になんの？」
という疑問が拭えないからだ。
最終的になにかになれる、という確証がなければ人は動けない。
私もそうだったから気持ちはわかる。
でも同時に、
「何者かわからない人の方がこれからは幸せに生きていけるんじゃないだろうか？」
とも思っていた。
iPhoneを開発したスティーブ・ジョブズだって
言い出したときのまわりの反応はきっと
「なにそれ？」
だったろうし、
研究してる最中もきっと
「それってできるの？できたとして売れるの？」
とまわりからさんざん言われたと思う。
でも、iPhoneは世界的に普及し特に日本ではBetterとなっている。
重力を発見したニュートンだって
その前はただ２年間散歩をしているだけの人だった。
まわりから見れば単なる怠け者だっただろう。
でも何かになったし、しかもそれは多くの人に影響を与えるものだった。
私はそっちの方が楽しそうだなと思ったし、
憧れた。
だから私も、何者かわからない
ボランティアをしているだけの人
になった。
その生活をはじめると
反応は大きく２つに割れた。
「なにそれ？」
と疑いの目で見てくる人と
「すごい！応援する！」
と言ってくれる人だ。
後者は本当にありがたい。
応援してもらうと自分を肯定できるから。
嘘だってうれしい。
中でも、
「イタチさんって何者なんですか？」
という反応が私にとってはたまらないものだった。
キラキラした目ですごく興味を持って聞いてくれる。
こんな言葉いままでかけられたことなかったから
背筋がゾクゾクっとした。
何かが起きそうな予感がした。
「なにそれ？」
という人も嫌なイメージを受けるかもしれないが
実はそうでもない。
たしかに嫌だ。
心が傷つく。
でも、そういう人たちは
すごく心配をしてくれる。
いきつけの居酒屋の店長なんかは
「仕事してないやつはうちに来るな！」
と言いつつ、帰る時には
「これ持ってけ。」
といってご飯や野菜をくれる。
服をくれたこともあった。
他にも他県の友達なんかは
「何がやりたいのかわからない」
といいつつ、お菓子を送ってくれた。
何者でもなくなると
いろんな人のやさしさに触れることができる。
でもきっとこのやさしさはいつも私のまわりにあったんだと思う。
自分が気づけていなかっただけで。
そんなこんなでツラかったり楽しかったりを繰り返し、
いよいよ最終局面にきてしまった。
失業給付が切れる…。
ここからは貯金を切り崩すしかない。
ヤバい…。
Uber Eatsでもやるか…。
そんなとき1件のLINEが入った。
「イタチさん、私たちと働きませんか？…なんて思って😆」
「キターーーーーーーー！！！！！！！！！！( ﾟдﾟ)」
なんてこったい。
ボランティア先の認定NPO法人からだった。
奇跡だ。
でも
一つ気になることがあった。
やる人いないだけじゃね？
あと
アルバイトとかパートじゃね？
仕事を紹介してもらう分際で申し訳ないが、
条件によっては断るつもりで話を聞きに行った。
するとまさかの一言。
「イタチさんの生活を優先したいので条件を教えてください。」
はい？( ﾟдﾟ)
どうやら私がボランティアをライフワークにしたいと常日頃言っているので
その思いを尊重したいとのことだった。
こんな企業聞いたことない。
そこで私がつけさせてもらった条件がこの２つ。
・できれば週４で働きたい。
・社保関係はクリアしてもらいたい。
だった。
「検討します！」
と言われ、後日何個か働き方の候補をあげてもらうことになった。
面談の後、ランチを食べに居酒屋に寄ってこのことを話したら
「いますぐ戻って ”なんでもやります！” と土下座してこいっ！！！」
と店長に怒鳴られた笑
「いいか！いまコロナ禍で仕事が見つかるだけでもありがたいんだ！
それを条件までつけてくるだなんて… この… 馬鹿もん！！」
ですよねー笑
愛のある説教だったが、ヘラヘラして帰ってきた。
本当にいつもありがとね。
後日、
再度面談に行った。
２つの働き方が提示された。
一つは、
週４日勤務だが社保なしのパートとして働くパターン。
もう一つは
週５日勤務の社保あり固定給のパターン。
みなさんならどうだろうか。
迷わず週５勤務だろうか？
私はちょっと迷った。
週休２日だとボランティアに支障がでる。
でも最終的には
週５勤務を選んだ。
理由は
午前中にボランティアができるからだ。
時間がばちばちに決まっているわけではないので
空き時間の活用ができるとふんだ。
あと、仕事内容的にパートよりもいろんな経験をすることができそうだったから。
そして、
給料がいい。
私はお金が大好きだ。
実はパートでも金額的にすごくいい内容だった。
塾講師の平均時給のちょい上ぐらい。
それでも十分暮らしていける。
最低１３万円あれば生活できる私だ。
貯金も投資もできる余裕がある。
しかし、稼いだお金をボランティア、YouTube、ブログの活動費に充てられる
というのが魅力だった。
実はボランティアをするにも交通費が自己負担だし、
YouTubeやブログの準備も書籍代などでお金がかかるのだ。
だからちょっとだけがんばってみることにした。
この旨はその場で隠さず先方に伝えた。
これが普通の会社だったら私もわざわざこんなことは言わない。
でもこの会社は違う。
私がこんなことを言っても受けとめてもらえる。
こういうことを言えてしまうのが
この会社のすごいところだ。
さて、
ここまで会社との話し合いを
” 面談 ”と書いてきた。
「面接じゃないの？」
と思われた方もいらっしゃっただろうが、
確実に面談であった。
というか世間的には
雑談であった笑
２〜３時間近くしゃべっていたのだが、
その間「この先どうやって生きていきたい」だとか
「どんな考え方を伝えていきたい」
だとか、
仕事に関わる話は１割程度で
あとはこんな話と自分たちの身の上話を永遠としゃべっていた。
途中「何かおもいしろいアイデアありません？」
と聞かれたので、
ずっと妄想していた”バーニングマン仙台”という
イベントの構想を話すと、
「それいいですね！もしよければいまから準備はじめませんか？
〇〇公園ならすぐにとれると思います！」
とあっさり採用されてしまった。
なんてこったい。（２回目）
途中、
「よかったー、来年度からどうしようかな？って思ってたんですよー」
と言われたので
思い切って聞いてみた。
「そんなに人いなかったんですか？」
うまく行き過ぎて不安だったし、失礼だったけど
前にも書いたとおり疑いの目は少なからずあったからだ。
すると
「だれでもいいわけじゃないんですよ。」
と返ってきた。
うれしすぎて爆発した。
タイムマシーンでちょっと前に戻って、
疑っていた自分をビンタして帰ってきたい。
そんなこんなで結果、
ただボランティアだけしていたニートが
就職することになりました！
こんな形で仕事が決まるなんて想像もつかなかったし、
自分の価値観とマッチする職場があってそこに自分が入れるなんて思ってもみなかった。
きっと、「ボランティアをして生きていく！」
って決めなければこの出会いもなかったし、
こんな奇跡のような体験をすることもなかった。
世間から見たらただ変な人と変な企業がマッチングしただけかもしれないし
理想主義の不安定な会社かも入ってみなければわからない。
でも、
いますごくわくわくしている。
理由なんてそれだけで十分だ。
仲間ができた。
いまはその幸せを噛み締めていたい。
帰りにまた居酒屋に寄って就職が決まったことを店長に伝えた。
店長は
「つまんねー。」
と言って
「また奴隷のように会社にこき使われるんだろうな」
とずっと嫌味を言っていた。
なんでこの人はいっつもこうなんだろうなー？
人がせっかくいい気持ちで飲んでるのに…(-_-;)
そんなことを考えながら空のグラスが増えていった。
だけど、
そんな店長は帰りにぼそっと一言だけ
私を送り出しながら言ってくれたのだった。
「おめでとう」
いかがでしたでしょうか？(^^)
仕事をやめてボランティアをしようと決めてから約半年。
うれしいことやツラいこと
いろんなことがありました。
そんなこれまでのことやこれからのことを
少しずつ綴っていこうと思います。
どうぞよろしくお願いします(^^)✨
他にも、
・絵本を紹介するYouTubeチャンネル
・本を要約するYouTubeチャンネル
・YouTube音楽チャンネル
などやっておりますので
ぜひご視聴いただけると幸せです(^^)
最後まで読んでくださりありがとうございました！
それでは！
ばいばい(^^)♫
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