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天国と地獄の本当の意味とは

歳を重ねたせいだろうか。
若い頃には全く思わなかった思いが自分の中に沸々と湧き上がる。
それは

「死」

に対するもの。

世間を騒がせているジャニーズ問題。(もうジャニーズではありませんが)
かつては日本に大きなエンターテイメントを築き上げ
ギネスまで取った人。

私が若かった頃、今の様にネットも普及しておらず
当然スマホもなかったのだがどういうわけか
今の時代を騒がせている「性加害」については
「都市伝説」のように皆が噂していた。
けれどもそれはいつの間にか風化し
「事実」なのか「噂」なのかも確かめられないまま
今に至っていた。

ジャニーズさんが亡くなられた後、
それは「事実」として現在大きな話題になり
時代を揺るがす大問題に発展している。

これまで口を閉ざしていた人たちが
主張をはじめ、被害を訴え
沢山のエンターテイメントを世の中に届け続けてきた
ジャニーズ王国は音を立てて崩れ落ちた。

生前
世の中に多大なる影響を及ぼしてきた人。
日本経済を支えてきた事実もある。
周りからも国王の様に扱われ、
誰も口応えできない強さに包まれていた。

でも彼が亡くなった後、
2人は多くの人たちに批判され
その影響はご家族や関係者にも及ぶことに。

こんなに悲しいことがあるだろうか。

どんなに大きな功績を残しても
沢山のお金を稼ぎ
日本経済を支えていたとしても
亡くなってから恨みつらみを言われ続け
思い出話のメインがそれになってしまうのだ。

死後の世界は誰も知らないので
答え合わせができない。

良い行いをして人生を全うした人は天国へ行き
悪い行いをしたり自殺する人は地獄へ行くという伝えがあるものの
本当にそうなのかは知る由もない。
案外、良い人で気が弱い人は天国に行けるのに
悪い人に脅されて地獄に落とされていることだってあるかもしれない。

そう考えると本当の天国は亡くなった後に
本気で悲しんでもらえることではないだろうか。

あの人が亡くなって寂しい。
もう一度会いたい。
とてもいい人だった。
あの人に人生を救われた。

と言われ続け
人々の心にずっと
「良い記憶」を残し
その記憶の中で生き続けられることこそが天国だと私は思う。

対して地獄はジャニーズさんのように
亡くなった後に悪い部分を叩き起こされるというもの。

死人に口無し

という言葉があるように
反論できないことを知っていて
あれこれと悪い部分を噂され
それが事実ではないことでも
「事実」にされてしまうことが
何よりの地獄ではないだろうか。

辛いことがあると私自身も自殺したくなってしまうこともある。
なんで生きているんだろうと虚しくなることもある。
でもやはり勇気がないこともあるけれど
自殺はするものではないと感じる。
その時はその場所から逃げて楽になれる気がするのだと思う。
その気持ちは痛いほどよくわかる。
でも・・・
あなたがこの世を去った後
残された人が多大なる迷惑を被るのは確実で
とてつもない辛さの上、
勇気を出して死を選んだにも関わらず
「負け犬」呼ばわりされたり
本当の気持ちには一生理解されないまま
自分にとって都合の悪い噂だけが黒いしみのように広がっていくのだ。

若くして病気や事故によってその命を落としてしまう人がいるけれど
ずっと惜しまれて美しい思い出の中に生きているのは
ある意味天国にいると感じる。


歳を重ねれば重ねるほど
「死」に対する本当の恐怖が忍び寄る。

今こうして自分の思いを表現できるうちに
心のうちを書き記しておきたいとそう思った。

美しく散りゆくためにも
精一杯今を生きるしかない。
本当の天国に辿り着くために。

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