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2023年度の旅行・観光業界について

有限会社福山サービスセンターイトウ
代表取締役 伊藤匡

情勢は?

ようやく長いトンネルを抜けた感触があります。
国内旅行において、以下のセグメントがあります。
①個人客
②募集ツアー団体客
③一般(組織)団体客 

コロナ禍以前は、宿泊施設の方には、以下のように考えられていました。

  1. 個人客      =手間が掛かって面倒。儲からない。

  2. 募集ツアー団体客 =当たれば大きいが、一過性。外れると予約に穴を開けてしまう。

  3. 一般(組織)団体客 =手堅くとても有り難い。


コロナがまん延し始めた(2020年春)頃は、以下の順番にキャンセルが出ました。
【 一般(組織)団体客 → 募集ツアー団体客 → 個人客 】

そして、コロナが終息し始めた(2023年春)は、以下の順番に予約が復活してきました。
【 個人客 → 募集ツアー団体客 → 一般(組織)団体客 】

これにより、前述の考え方が逆転しているようです。

本当にそれで良いんですか?

200名未満の収容であれば、個人客のみ(インバウンド含む)に注力して高単価で販売していけば良いです。しかし、300名以上の収容であれば、「団体」を取り込むのは必然。

個人客が動いてくれるから大丈夫?

コロナ禍の3年間は、「Gotoトラベル」や「全国支援割」などの補助金で安くお得に行ける制度がありました。利用率では圧倒的に「個人客」が利用していました。
しかし、明らかにこれらの「お得感」だけで動いていた個人客が、今後も同様に動いてくれるのでしょうか?
インバウンドが急回復しているので、高級志向の宿泊施設はそれだけでも経営が成り立つかも知れません。

コロナ禍でリストラした人材は

団体が消滅した3年間で、最もリストラ(せざるを得ない)対象者となったのが、「仲居さん(接待さん)」です。しかも経験豊富な熟年者が、ごっそり居なくなりました。
団体の世話ができる経験者が不在の状態で、「団体客」が来ても困る。一部の宿泊施設では「団体お断り」を打ち出しています。
こんな状態で、この春から一気に回復している「団体客」をどう扱うか?いち早く「団体歓迎」を打ち出した宿泊施設に人気が集中するでしょう。

代表(伊藤)と社員(森、今川)


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