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梅原大吾さんのご著書「1日ひとつだけ、強くなる。ー世界一プロゲーマーの勝ち続ける64の流儀(KADOKAWA・2015)」のなかに、このような記述があります。

『対象が自分にとってその場だけのことでないのであれば、やはり成長することを頭のどこかに意識して事を進めたほうがよい』

この記述があるのは113ページで、まさに今、この箇所を読んだところです。

この箇所を読み、全身にガツーンと衝撃を受けたので、読書を中断し、急遽このnoteを書いているというわけです。

何に衝撃を受けたのか。

それは、この梅原さんのお考えが、私の理想とする株式投資のカタチと見事に符合していたこと。

梅原さんはプロゲーマーですから、何らかの理由でその職を辞さない限り、勝負の機会は継続して訪れることになります。つまり、勝負の機会は一度きりではないということ。人生を生きるにあたって、ずっと続いていくわけです。

そのような状況にありながら、ただ勝ちだけを、勝つことだけを考えて事を進めていくのはいかがなものかと、氏は警笛を鳴らしている。

それが人生において一度きりの勝負なのであれば、ただ勝ちだけを求めて取り組むことは悪ではなく、むしろ賢明であるとさえ言えるかもしれない。

しかし、それが生涯をかけて何度も何度も経験していく数多の勝負のなかの一つにすぎないという場合はどうか。

このような場合でも、もちろん、一つ一つの勝敗が重要な意味をもつことに変わりはない。

しかし、その勝負が一度限りではなく、これからの人生において数限りなく経験していくものであるならば、その一つ一つの勝負においてただ勝利のみを求めるというやり方ではいけない。

そのようなやり方は焦りを生み、気持ちも荒んでしまう。

負ければただフラストレーションのみが残り、たとえ勝ったとしても、後に残るのは次の勝利への際限ないプレッシャーばかり。これでは、いったい何のためにやっているのだということになってしまう。

だから、冒頭の言葉。

『それが自分にとってその場だけのことでないのであれば、やはり成長することを頭のどこかに意識して事を進めたほうがよい』

それが一度きりのことではなく、人生において継続して経験していくことなのであれば、勝利のみではなく、「自分が成長すること」を意識して事を進めるべきだ。このように氏は仰っているのだと、私は思います。

そしてこれは、株式投資においても見事に当てはまる考えです。

一度きりの株の売買で財産を築くことができるか。

もしあなたがそのようなゲームに興じているのであれば、「自分が成長すること」など考えている場合ではない。ただ、その一勝負にすべてを賭け、勝利のみを全身全霊で追い求めるべきだ。それはそう思います。

しかし、人生のパートナーとして、長きにわたって株式投資を行おうとするのであれば、ただ勝利のみを求める(お金が増える)ことのみを考え、追い求めていくべきではない。お金が増えることを考えるのは当然のことであるが、それのみを考えているようではいけない。お金が増えることと同時に、「自分が成長すること」を考え、事を進めていくこと。

これが成功への近道であり、何より楽な方法であると氏は仰っています。

氏のような境涯は望むべくもありませんが、この点に関しては、まったく同感であります。

成功は成長の先にあると、もう一度肝に銘じて歩んでいこうと思います。

さ、続き読もうっと。


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