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Eddie Van Halen と僕

朝起きてスマホに映しだされていた文字
「E・ヴァン・ヘイレンさん死去」

数年前のネット記事かなにかで、ガンで闘病していたのはわかっていましたが、寝起きに霞んだ文字に浮かび上がる一行としては唐突すぎて一気に目が覚めました。

エディーとの出会い

僕が洋楽のハードロックを聴き始めたのは確か中学2年生ぐらいだったと思う。自分の性格的にロックに傾倒する要素は全くない。ジャンプ発売日の火曜日を楽しみに生きて、他の日はファミコンの事しか頭になかった普通のモブ中学生でした。音楽といえばBOØWY全盛。何一つVan Halenに結び付く要素がないと思いきや、突然、ロックへの道が繋がった出来事がありました。

上京した兄がヘビーメタル野郎になってました。

中学時代は野球、高校はサッカーをやってきた兄が、専門学校でヘビメタですから。東京ってなんて怖いんだと思いましたよ。狭いアパートに収まりきれないHM雑誌やレコードが定期的に送られてきていたのですが、雑誌の表紙やアルバムのジャケットの趣味の悪い事。ただ自分も中学生。ちょうど中二病に犯される時期であったので、なんか面白そうという気持ちが勝って僕もロックの世界に片足を突っ込んだのでした。

それからというもの僕の愛読書は「BURRN」。ポケモンを覚えるかのようにバンド名とメンバーを覚えていきました。今はどうかわかりませんが、当時のロックアーティストの写真の写り方は斜めに立って腕組みでこちらを見てるアイアンメイデン系か、ボーカルが何か物に噛みついてるオジー系写真がほとんどでした。大半はこちらを威嚇している輩が殆どなんですね。その中で一人いつもニコニコして屈託のない笑顔で写っているギタリストがいました。

そう、それがエディ・ヴァン・ヘイレンだったのです。

ファッションも黒革とかトゲトゲ装備でなく、エディーだけ無課金の初期装備みたいな恰好して笑顔。しかも凄いギタリストとして紹介されていましたから。どんなプレイをするんだろうと。

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パーナマ!

それから、いろんなバンドのアルバムを聴き始めたのですが、ついにVan Halenを聞く日がやってきました。手にしたのは「1984」。僕が聞き始めたころには「5150」も発売されてサミーヘイガー時代だったのですが、はじめに聞いたのは「1984」、あの「jump」が収録されているアルバムです。実はロックを聴き始めたのはいいが、少し無理して聴いているところがあって無駄に力が入っていました。ただCDから流れてくるエディーのギターの音は、なんかザクザクしててとても気持ちよくて衝撃的でした。

あの時の衝撃をあえて違う切り口で例えるとしたら。そうね、ばあちゃん家に出てくるおやつが、いつも煎餅や鈴カステラだったのに急に「ポテトチップスのコンソメパンチ」が出てきたぐらいの衝撃ぐらいでしょうか?

当時のロックをあえて「小学生時代のおやつ」に例えてみましょう。
Deep Purple =羊羹
Led Zeppelin =明治チョコレート
Def leppard =アルフォート
Ratt =コーラグミ
Bon Jovi =ハイチュウ
Dokken =オールレーズン
AC/DC =雷おこし
Metallica =あずきバー

甘さ勢力の中で、唯一しょっぱくて、形が無骨。触感ザクザクパリパリ。しかも味の種類がいっぱいあると言うか技が豊富なわけです。

特に3曲目の「PANAMA」にガツンとやられました。パナマは歌詞の意味も知らないし、パナマ共和国の事は全くしらなかったけれども、もうとにかくパナマ最高!ってなりました。なんて言うか能天気なのにかっこいい。その頃からギターもやり始めたのですが、その目的はギターでパナマりたいだけ。なのでパナマに関してはいまだにイントロは弾けますよ。(ソロは無理ですが)


おすすめは「DIVER DOWN」

ライトハンド奏法が凄い!と昔から言われていましたが、僕がエディーのギターが好きなポイントは「リフ」。イントロなので繰り返されるコード進行の事ですが、とにかくカッコイイ。ザクザクしてガッガッ!ってしている。そして、どう弾いているのかわからないトリッキーなリフ。

好きなアルバムは「DIVER DOWN」

と言うのは自分が大人になっても気持ちよく聞けるから。なんか楽曲がロックじゃないんですよね。いろんなジャンルの音楽をVan Halenで調理している感じ。「LITTLE GUITARS」の流れなんて最高です。

RIP EDWARD VAN HALEN.

Van Halenの楽曲は死なない。今も縄文時代を語る人がいるように音楽があり続ける限り忘れ去られることなんてありえない。そしてエディーのギターの音色は自分が生きている限り心の奥に鳴り続ける。

ありがとう、そして安らかに。


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