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理学療法士では稼げないって話

理学療法士のふくちゃんです。

今日は「理学療法士では稼げない」って話をしますね。

私は訪問看護をメイン事業とする株式会社のマーケティング課に所属していて、普段はマーケティングや営業に関する仕事をしています。


理学療法士による"収益"

医療従事者として仕事をしている人は、こういった数字のことは考えていない人が多いかもしれません。

今最もリハビリの中で単価が高いのが、脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)だと認識しています。

脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)(1単位)  245点


それにプラスして該当保険医療機関を退院したもの又は他の保険医療機関を退院したものに対してリハビリテーションを行った場合は、早期リハビリテーション加算が算定されます。

早期リハビリテーション加算 30点/単位(30日まで)


手術又は急性増悪から14日を限度として1単位につき初期加算も算定されます。

初期加算 45点/単位(14日まで)


その他に算定できるものとしては、リハビリテーションデータ提出加算やリハビリテーション総合計画評価料があります。

リハビリテーションデータ提出加算 50点/月
リハビリテーション総合計画評価料 300点


では、理学療法士が週5日勤務して毎日これら単価の高いリハビリを18単位実施した場合の合計点数は…

245点×18単位×21日=92,610点
30点×18単位×21日=11,340点
45点×18単位×10日=8,100点

92,610+11,340+8,100+50+300
=112,400点

1人の理学療法士が、脳血管疾患の急性期の患者だけを毎回毎日対応(施設基準をクリアした上で脳血管リハビリⅠを算定できる環境が必要)したとして、収益としてあげられる限界は「112万円」となります。

ちなみに、訪問看護に従事する理学療法士が、最も単価の高いサービスを1日6件対応した場合の合計金額は…

訪問看護管理療養費(月の初回) 7,400円×12件=88,800円
訪問看護管理療養費(2回目以降) 2,980円×6件×19日=339,720円
訪問看護基本療養費 5,550円×6件×21日=699,300円


88,800+339,720+699,300
=1,127,820円


ほぼ同じですが、うちのグループの理学療法士は1日8件訪問回るスタッフもいます。利用者ごとに加算も設けられているので、正確な数字ではないかもしれませんが、スタッフによっては急性期病院より収益高いかもしれません。

「訪問看護のリハビリ興味ある!」って方はコチラ>>>株式会社はな採用サイト

理学療法士としての給与アップ方法

とまあ、このように理学療法士として稼ぐのには限界があります。ざっと言えば月100万。そこから給与が支払われますが、当たり前ですが間接業務を行なうスタッフの給与や運営に係る経費を引かれますので、人件費に充てられるのは30-35%程度でしょう。一般スタッフとしての給与は年収で400万程度になります。

理学療法士の平均年収:426.5万円(35.1歳)

天職Hacks知らないと損する転職術より


では、理学療法士として給与を上げるためにはどうすれば良いか?


役職に就く

スタッフが5名を超えるとなると、マネジメントを行う人材が必要となります。30名程度であれば主任が2-3名は必要となるでしょう。

役職に就くとなると相応の手当が付きますので、程度に寄りますが、年収として50-100万程度は変わってくるでしょう。


給与以外の収入を作る

これは例えば研修会を主催し、講師費を貰うであったり、コミュニティを運営したり、投資による収入を得る等の方法があります。

いわゆる副業ですね。

勤め先の許可がおりるか等の課題とありますが、副業が当たり前になっている現在においては給与以外の収入を作るのも1つです。

保険外の仕事をする

これはある意味「転職」と言っても良いです。

医療保険、介護保険にまつわる現場業務での収益には、前述の通り限界があります。ですので、例えば私のように訪問看護のフランチャイズを展開する法人のマーケティングや、パーソナルジムを運営する法人の広報、健康経営を推進する企業へのサービス提案等、理学療法士としての知識や経験が活かせる場は無数にあるでしょう。

その上で必要になるのはご自身の棚卸しです。

スキルアップ

スキルがものになってその道のプロと言われるような人材になるまでに、約1万時間が必要といわれています。理学療法士として1日8時間の勤務を毎月21日した場合、約5年です。

前述で給与アップの方法を提示しましたが、そうするためには理学療法士としての知識や経験だけでは勿論足りません。それ以外のスキルが必要になります。

  • マネジメントスキル

  • 講師スキル

  • マーケティングスキル

  • 広報スキル

  • プレゼンスキル 等々

あなたが給与アップのために日々仕事以外でやっていることは何でしょう?毎日一生懸命仕事をしていたら給与は上がるでしょうか?理学療法士として稼げる収益には限界がありましたよね。正直仕事だけで給料を上げることは、、


無理です。はい。。

せめて上記のスキルは身に付けていかないと。


もう一度言いますが、スキルをものにして対価(給与)を頂くレベルにするには1万時間必要です。仕事以外の時間をあなたは何に充てていますか?そのままで良いんですか?


理学療法士 ふくちゃん



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