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「オーガニックリノベーション」について

「オーガニックリノベーション」という言葉をご存知でしょうか?なんとなく聞いたことあるような、ないような・・でもなんとなくその言葉の雰囲気から「自然素材を用いたリノベーションかな?」というようなイメージをもたれると思います。

実はこの「オーガニックリノベーション」という言葉、私が勝手に作った言葉なんです。だから一般的には流通していません。でもなんとなく語呂がいいから聞いたことありそうですよね。

では「オーガニックリノベーション」ってどういう意味?となるわけですが、そもそも「オーガニック」という言葉から連想されるキーワードとして「有機栽培」「自然素材」「環境に良い」「健康的」といったナチョラルで優しいイメージを思い浮かばれるのではないでしょうか、しかしその反面「高い」「希少」「手に入りづらい」「分かりづらい」といった比較的ネガティブなイメージも同時に頭をよぎると思います。

「オーガニックリノベーション」とは、できる限り既存の資材を再利用(リメイク)してリノベーションを行い、新たに使用する建材には自然素材(例えば無垢材や漆喰など)を用いて施工することを基本的な考えとしています。

「オーガニックリノベーション」は、自然素材を用いた空間作りなので健康的だし、できる限り既存の資材を活用するので環境的にも良いリノベーションといえますが、その分手間も時間もかかるため供給量は限られます。もし供給量より需要のほうが多ければ価格があがるのは必然です。そういう意味では「オーガニックリノベーション」で生み出されたお部屋(商品)は、本来の「オーガニック製品」から連想されるイメージと大差ありません。

「オーガニックリノベーション」の考えは「捨てればゴミ、使えば資源」をモットーに各地で古民家再生を手掛ける岡村建築士のリノベーション手法に影響を受けた概念です。岡村建築士は、壊れて使えなくなった建築資材でも知恵と工夫で再生し新たな生命を宿して空間の一部として活用されます。また、再生される際にはできる限り日本建築で昔から使われてきた自然素材を用いて施工していきます。その技には豊富な建築知識とそれに裏付けされた柔軟で斬新なアイデアが活かされています。

フクルがリノベーションした3つのお部屋「レンタルスペース」「オフィス」「賃貸マンション」には、岡村建築士による「教え」が存分に生かされています。それらは紛れもなく「オーガニックリノベーション」によるお部屋です。

「オーガニックリノベーション」という概念は、まだ生まれたばかりでふわふわして頼りない存在ですが、これからはただ空間を作るだけに留まらず、暮らし方ひとつひとつにその考えを波及させていければいいなと漠然とですが思っています。


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