僕、ベタ日記⑧びょーき?!の時間
苦しい。何だか、いつも違うんだ。カラダを動かすと苦しいの。だから、この日、僕はほとんどの時間をリーフの近くで過ごしていた。時々、ママが声を掛けてくれる時だけは、『はーい。ママ、元気?』なんて、ヒレバイバイをして見せたけど、やっぱり、苦しいのは何でかな?もしかして、僕、びょーきになっちゃったのかなぁ?
びょーきになると、僕ら魚や他の生き物たちは、人とお話できないことをとても不便に思うんだ。だって、『ここが痛いの』『これが嫌なの』って言えたら、『そうだったんだー!』って分かってくれるでしょう?それにね、びょーきになると、『もう治ることはない』ってお店に居た頃、皆がお話しているのをよく聞いたもの。
でね、中にはそのまま死んでいまう子もいたんだよ。僕らは悲しかったけど、わざとその子を見ない振りをして、『かんけーないもん』『僕、しーらない』って泳ぎ続けた。きっとね。泳いでいないと、怖くて、怖くて仕方なかったから、皆、わざといつも以上に泳いでいたんだと、今になって分かったよ。
死んだら、どうなるの?
動かなくなったあの子たちは一体、どこへ行っちゃったの?
僕には分からない。でもね、ここへ来て、一つ分かったことがあるんだ。もしも、僕が死んでしまったら、きっともう、皆には会えない。会えない日がずっと、ずーっとずっと続いていくんだと思う。
夕方、いつも通りごはんをくれた娘ちゃん。ごめんね…。僕はほんの少ししか食べることができなかったね。宝探しも途中でやめちゃった。僕のこんな様子を見て、誰より心配したしたのはママだった。そこからはもう、大変だったんだ。水温を測ったり、ヒーターを確かめたり、隅々まで色んなことをチェックしていたのを知っているよ。ありがとう。
でもね、何でこんな風にカラダが重いのかは、僕にも分からない。分からないから、じっとしているんだ。お腹が空かないから、ごはんも少ししか食べなかったんだよ。こういう時、僕らは何もしない。ただじっと、元気になるのを待つんだよ。
今日は皆にいっぱい心配をかけちゃった。ごめんね。明日は元気なって、いっぱいごはんが食べれるといいな。それで、娘ちゃんとまた宝探しの続きをするんだ。だから、今日はそっとしててね。
おやすみ。
翌朝、元気そうなモアの様子に心底、ホッとしました。水換えをした午後からは、さらに元気に泳ぎ回り、私を見るとスイスイと寄ってきてくれるようになりました。水換えにより、水量が増えたことや水質が整ったことが良かったのかもしれませんし、そうでないかもしれません…。何だったのでしょう?原因は分かりませんが、元気のないモアを見るのは辛かったです。生き物を飼うということは、嬉しいこともたくさんありますが、同時に心配な事も増えるものです。だからと言って、『こんな思いをする位なら、飼いたくない』とは全く思いませんでした。毎日、ささやかな幸せと癒しをくれるモア。こんなに心配になる程、大切な存在に出会えたことに感謝しています。勇敢な騎士、ナイト・モアの生命力を信じて、引き続き、精一杯のお世話をしたいと思います。
次回も、どうぞお楽しみに。
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