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介護は時に女優に

 介護保険外サービス 福の音では、FacebookとインスタとTwitterをしています。ここ最近はTwitterがおろそかになっていますが…。


インスタでたくさんのいいねをもらった話をご紹介

「介護は時に女優に」

 介護は時に女優にならないといけない場面があります。

施設で介護職として働いており、夜勤は同フロアに2人の介護士がいました。

担当の居室が決まっており、私が担当する居室ではない入所者の方が助けを求めてきました。

私は担当ではなかったので、担当の方へ対応をお願いしました。

すると、またすぐに私の所に来られ、必死に助けを求めてこられました。

もう一人の介護士は、対応せずほったらかしのようでした。

その方が何を言いたいのか聞くと

「自分は、○○に電話をしないといけない」と

理由を尋ねると

「法事に参加できない事を伝えたい」とのことでした。

私「私が変わりに連絡しておきます」と伝えるも

「自分が電話をしたい」と。

困ったな…と思った視線の先に、施設に置いてある公衆電話

を見つけました。

さぁ、女優の出番です 笑


お金を入れるふりをして、電話番号を聞いて電話をかけるふりをしました。

そして、相手が電話に出られたかのようにお話をしました。

受話器の向こう側は「プー、プー、プー」なんですが。

その後、その方と電話をかわり、電話がつながっていないのに、

法事に行けないと話されていました。

自分の気持ちをきちんと話せたことで、安心され「ありがとう」と

喜ばれました。

私の心は複雑でした。


その光景を見ていた看護師さんに(事情は知りません)

「なんしよるね?」と笑われました。


認知症の方でも、何か行動を起こすという事には、必ず理由があります。

その理由をきちんと受けとめる事は必要です。

担当だった介護士には「きちんと話を聞いてみてください」とだけ

伝えました。


認知症だから…ではなく、きちんと向き合う事で、解決できるなら

落ち着いて生活ができるように、解決してあげた方が

よりよい介護が提供できるし、介護を受ける方も安心して

毎日を過ごせます。

心に余裕をもって介護に取り組めるようにしたいですね。

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