見出し画像

ハンターハンターの力を借りれば、全てのエッセイは6つに分類できる

#創作大賞2024 #エッセイ部門  


あなたは知ってますか? 

全てのエッセイは6つに分類できる


ということを。


そう、HUNTER×HUNTER(ハンターハンター)
の念能力6系統に当てはめれば…。

念能力…人気漫画、HUNTER×HUNTER
(ハンターハンター)に出てくる特殊能力。
オーラを操る力のこと。

「強化系」「変化系」「放出系」「具現化系」「操作系」「特質系」の6系統に分類されており、キャラクターの能力は必ず6パターンのどれかに当てはまる。

作者の冨樫さんが作ったルールが完璧なので
これ、エッセイにも適用できるんですよ。


という訳で
念能力6系統【エッセイバージョン】
を作ってみました!

※原作読んでなくてもわかるように頑張ります。



僕は自分で本を作って売りまくるほど
エッセイ】が好きです。

そして

作中に出てくる心Tシャツを部屋着にするほど【HUNTER×HUNTER】が好きです。


だから
ふたつをかけ合わせたこのテーマを書くのは
自分の役目だと勝手に思ってるんです。

(しかもエッセイマニアとか名乗っちゃってるし)


何日もぐるぐる考えて、
何度も書き直してようやく完成しました。


エッセイという楽しい沼にあなたを引きずり込むよ。
おもしろいので少しお付き合いください。

早速、定義をお見せします。

画像を1から作ったよ


なんだかワクワクしませんか?

ここからさらにエッセイの深い場所へと共に参りましょう。道中、楽しみたい。それだけさ。


まずは6つの系統を
エッセイに当てはめた場合の解説から。

『エッセイ』として分類するけど、日常で書く文にほとんど当てはまると思います。『もの書き』と置き換えてもいいかもしれません。


「自分はどれに当てはまるだろう?」
と考えながらご覧ください。


念能力6系統のエッセイバージョン


・強化系

話の持つ力を強くする。
何気ない日常をおもしろがるのが上手いタイプ。
文章から勢いやパワーがみなぎることが多い。

傾向
・独自の例えや言い回しを足して文章を補強
・「!」を使いがち
・セルフツッコミで盛り上げる


・変化系

話の性質を変える。
テイストや切り口を変えるのが上手いタイプ。
起きた出来事をそのまま書かずにテーマをズラしたり、妄想で膨らませたりする。

傾向
・本心を隠しながら書けちゃう
・トーンを調節するのが上手い
・基礎文章力が高いケースが多い


・放出系

想いを飛ばす。
伝えたい気持ちや、届けたい想いがあるタイプ。
(怒りが多いかも)

本人から離れたところまで伝わる力があるので、筆者が無名でもたくさんの人に届くことがある。
(例:保育園落ちた日本◯ね!など)

傾向
・具体性があってディテールが細かい
・メッセージ性が強い
・急にバズる可能性を秘めている


・具現化系

概念や造語を作り出す。
細かいことに気付く性格の人が多い。

傾向
・オリジナルの言葉を多用
・自分なりのロジックを持っている


・操作系

読んだ人を操る。
お得情報で人を動かしたり、感情を煽るような書き方。読み手を行動させる力に長ける。

傾向
・情報が整理されてて読みやすい
・アフィリエイトとか上手いタイプ
・たまに悪いやつもいる


・特質系

どれにも属さない独自のスタイル。天才型。
特殊なエピソードや企画っぽいのもここに当てはまる。

傾向
・独自の道をいくカリスマタイプが多い



さて、ひと通り解説が終わりました。
ここからは僕なりにわかりやすく実践してみます。


まずは架空の例文を作りました。
母と子のプレーンなエッセイ。

2歳の息子は今日も家の中を歩き回る。
好奇心旺盛な我が家の大将。

散乱するおもちゃ、増えてくキャラクターグッズ、統一感のない家具。丁寧な暮らしはとっくに諦めた。今はとにかく子どもとの日々を生きるのに精一杯だ。

息子が突然、テレビの方に駆け寄った。
あ、もう『おかあさんといっしょ』の時間か。

待って!カーペットの上にはレゴが散乱してるから危ない!それはさっき君が遊んだ残骸。

踏んだらまずいと思って息子に駆け寄る。

「痛ぁい!」

なんと、私の方が思いっきりレゴを踏みつけていた。何これめっちゃ痛い。

私の叫び声にびっくりして息子が心配して来てくれた。ありがとう。

本家を捨ててまでこっちでおかあさんといっしょしてくれて私は嬉しいよ。

まぁね。そんなにすごくおもしろい文って訳じゃないですけど、日常でありそうなエッセイを書いてみました。

ではこの文章に念を込めてアレンジしてみます!


例文紹介


【強化系のアレンジ】

2歳の息子は今日も家の中を歩き回る。
好奇心が有り余っていて家宅捜索をする税務署ぐらい家の物を引きずり出す。

散乱するおもちゃ、増え続けるキャラクターグッズ、統一感のない家具。
何が丁寧な暮らしだよ。
こちとら雑多な暮らしでやってんだ。
2歳児がいる家、それはサバイバル。

突然、息子がテレビの方へ走り出した。
あ、もう『おかあさんといっしょ』の時間だ。
『おかあさんといっしょ』の求心力をなめたらいかん。

そこで気付いた。ちょっと待て。
カーペットの上にはさっき君が遊び尽くしたレゴがまきびしの如く散らばってるよ?
ねぇ、自作自演の忍者なの?

ご機嫌に踊ってるけどこのままだときっとレゴ踏むぞ。踏むよ。絶対踏む。あー踏むね。踏む踏む、あー踏む踏む踏む。

さながら万引きGメンが犯人に声かけるときみたいに息子に近づく私。

「痛ぁぁぁ!!」

何?
足の裏に激痛が走る。
おい。なぜ私の足元に人型のレゴがあるんだ。
私が踏んどるがな。
足にめり込んどるがな。
ご自慢の扁平足が変形しとるがな。
凹んで土踏まずできとるがな。
痛い。マジで痛い。

すると、私の上半期1番の痛がりを察して息子が心配して駆け寄ってくれた。

本家の『おかあさんといっしょ』を捨ててまでこっちで『おかあさんといっしょ』してくれるのね。ありがとう。

オチてるのか?これは。

元の話からおもしろポイントを強調する感じ。
間に例えや自虐で笑いどころを足してみました。
(性に合ってるから書いてて楽しい)


【変化系のアレンジ】

家、それは安息の地。
そう、本来は。

表裏一体、いつでも危険地帯と化す。
例えば床にレゴが落ちているときだ。

これはさっきまで息子が遊んでいた残骸。
今となっては建物らしきものが破壊され、
平べったいいくつかのパーツが散乱している。
数十個の細かいパーツは凶器になり得る。
踏んだら後を引くほどの痛みが残るだろう。
人を楽しませる物も
使い方によっては人を傷つける。
万物の加害性を常に念頭に置いたうえで生きていたい。

テレビが『おかあさんといっしょ』を映し出す。駆け寄る息子。陽気に踊り始めた。

ご機嫌なのはいいことだが、このままだと息子は大好きなレゴで深手を負うことになる。 

注意するため私が動き出した瞬間、
悲劇は起きた。

「痛い!」

何が起きたのか理解が追いつかない。
足に激痛が走る。
冷静にあたりを見回して謎が解けた。

なんとレゴを踏んだのは
息子ではなく私の方だった。

元は割とポップで楽しい話ですが、ちょっとかための文体にしてテイストを変化させてみました。
「万物の加害性を〜」なんて初めて使った。


【放出系のアレンジ】

2歳の息子は今日も家の中を歩き回る。
好奇心旺盛な我が家の大将。

息子が突然、テレビの方に駆け寄った。
あ、もう『おかあさんといっしょ』の時間か。

待って!カーペットの上にはレゴが散乱してるから危ない!それはさっき君が遊んだ残骸。

踏んだらまずいと思って息子に駆け寄る。

「痛ぁい!」

なんと、私の方が思いっきりレゴを踏みつけていた。めっちゃ痛い。

息子が心配してこっちに来てくれた。

なんだろう。息子はすごく可愛いけど急に虚しさが溢れ出てしまった。私は何をしてるんだろう。

散乱するおもちゃ、増えてくキャラクターグッズ、統一感のない家具。普段は気にしてなかったけど自分の趣味はもうこの家の中にはない。

ここでは母親という役割があるだけで自分の名前なんかないみたいだ。

私って一体、何。
全てがめんどくさく感じる。
あー投げ出したい。投げ出したい。

この狭い世界に閉じ込められてるみたい。
どうやったらここから出られるの?

毎日毎日同じことの繰り返しじゃん。
朝ごはん作って、教育番組見て、洗濯して、お散歩行って、ご飯作って、お昼寝して、部屋掃除して、夕飯の支度して、旦那が帰ってきて、後片付けして、お風呂入って、疲れて眠る。

子どもの可愛さだけで全てが帳消しになるはずない。息が詰まる。あーイライラするー!

個人のドロドロした感情を吐露する感じにしてみました。(ごめんなさい、これ難しかった)


【具現化系のアレンジ】

2歳の息子は今日も家の中を歩き回る。
好奇心旺盛な我が家の大将。

私は1〜2歳くらいのこの時期を
『夢中時代』と名付けることにした。

彼は今、夢中時代を生きてるのだ。
何も悪くない。素晴らしいことだ。

そして、夢中時代の息子を相手にするときの注意点を考えてみた。

視野が極端に狭い。
好奇心があるのはいいことである。
床はなるべく綺麗にしとくべし。
怪我しなきゃOK。
愛を持って見守る。

こうするといくらか気持ちが楽になった。 

この前、息子が散乱してるレゴを踏みそうだったので止めに入ろうとした。
そしたら結果、自分が踏んでしまったことがある。

こんな笑い話も夢中時代の子がいる生活ならではだろう。

『夢中時代』という造語を軸に話を進めてみた。
ここの言葉がキャッチーで筋が通ってると他の人にも使ってもらえる。


【操作系のアレンジ】

2歳の息子は今日も家の中を歩き回る。
好奇心旺盛な我が家の大将。

この前、カーペットにおもちゃが散乱してる所で息子が踊って遊んでたんですけど、危なくてヒヤヒヤしちゃいました。

いつ怪我してもおかしくないので何か対策を打たなきゃと思って色々、調べてみたんですよ。

そしたらすごくいいグッズを見つけました。
無印で売ってる大きなカゴです!

これにとりあえずおもちゃを全部しまっちゃうんですよ。

出したらとにかく片付けることを習慣づければオールOK!

おもちゃをわざわざ子ども部屋に戻すから大変なんですよね。リビングから出してリビングでお片付け。これが我が家の新スタイルになりました。


子どもが怪我しないかヒヤヒヤする必要もないし、スッキリとしたリビングになるしおすすめですよ!是非、使ってみてくださいね。


商品の詳細はこちら

https://mujirushi.....

おもくそ商品紹介しとるがな。
でも悪いことじゃないですからね。
いいものを紹介すればみんなハッピー。


【特質系のアレンジ】

2歳の息子は今日も家の中を歩き回る。
好奇心旺盛な我が家の大将。

この前、カーペットに散乱してるレゴを踏みそうになって危なかった。

そこで私は考えた。
床に落ちてたら危険なものランキング〜。


第3位 広辞苑
躓いて転ぶから危ないよ!

第2位 鳥の巣
ヒナがいるから絶対踏んじゃダメ!

第1位 ウニ
ダントツでこれだよね。理由はトゲの数が多いから!踏んだら足が終わる。

ちなみにレゴは第13位。

床には何もないのが1番だよね!
みんなも気を付けよ〜。

予想外の角度からくる感じを表現してみました。
特質は無限にパターンがありそう。


お疲れ様でした!以上です。
なんとなく伝わりました?
伝わりましたね?
6パターンわかりやすかったですよね?
はい、ありがとうございます。


(ただ書いただけの念がこもってない文章もあるので、厳密には6系統+1で7パターンなのか…?
まぁでも6系統でいきましょう)


自分がどのタイプかわかると良さを伸ばせるので、
書き手としてのレベルアップに繋がります。

で、読むときは「この筆者は〇〇系かなぁ」とか
考えると楽しみが増えます。


つまり!

この分類を知れば、
あなたが書き手だろうと読み手だろうと
エッセイの世界がより広がります。


6系統、頭の隅っこにでも置いて
活用してもらえたら嬉しいです。


おわりに

文章はただ書くだけじゃ届かない。
ぜひ「念」を込めて文字を綴ってみてください。
すると誰かの胸を突き刺すような力が宿る。
念を込めた文章って不思議とわかるから。


何度も苦悩した痕跡とか
書くために向き合った時間とか
細かい部分の配慮とか
何となく透けて見える気がするんですよ。

いい文章は文字通りオーラが浮かび上がってくる。
結局1番大切なのって
文章からオーラが出てるかどうかです。

で、このオーラをもっと身近に
言い換えるとしたら「想い」だと思うんですよ。


想いは代わりが効かない。
AIには代替されない。

想いを伝える。
これこそ人間が書く理由だ。
エッセイは想いを伝える作業だ。

楽しさを増やしたり、
苦しさを分け合ったりできる。
一緒に生きるための手段だ。


だから想いのこもったエッセイがどんどん増えてほしい。

お互いの栄養剤になって
傷を癒やしあって
心の友達が増えていく。

そんな世界がいい。


だから臆せず、

あなたはあなただけの人生を表現してほしい。
ありったけの念を込めて書き上げてほしい。 
あなたが生きた証を言葉に刻みつけてほしい。


そして納得のいく作品ができたら教えてください。
あなたの傑作をいつか読ませてください。
エッセイマニアは待ってます。


書いたり、読んだり。
これからもあなたがエッセイを楽しめますように。

特質系に憧れる強化系、福本カズヤより



















#創作大賞2024 #エッセイ部門




あなたは自分が何系だと思いますか?
是非コメントで教えてくださいね^ ^

「この記事、おもしろい」と思ったらスキやシェアしていただけたら幸せです!

この記事が参加している募集

心が動いた際にはお気持ちで投げ銭をいただけたら嬉しいです。でもそれ以上に愛のあるシェアや感想が嬉しいです。