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面談しているエージェントは企業についてよく知らないかも?!面談前に必見です!

どうも覆面です。今日は就職/転職相談者視点で知っておいた方が良い、エージェントの種類と裏事情についてです。
新卒エージェントであっても転職エージェントであってもですが、エージェントには
RA(リクルーティングアドバイザー:法人担当)
CA(キャリアアドバイザー:個人担当)
の2つの役割があり、皆様が知っている名の知れた大手エージェントの場合にはほぼ100%分業しています。
対してブティック型、特化型(例:マーケティング特化、Web系特化、コンサル特化など)と言われるエージェントの場合には一気通貫型(RACA両面型)の場合が普通です。
と、ここまでは調べれば出てくるところですが、就職/転職相談者視点で知っておいた方が良いこととして「今自分と面談してくれている人は企業についてはよく知らない」可能性が高いということです。
面談している人=CAなわけですが、その方は面談のプロであって、企業の内情まで理解した上でのキャリアコンサルティングまで出来るかというと、そうではない可能性が残念ながら高いということなのです。
今回はRA,CA,両面の全てを経験済みの覆面だからこそ分かるエージェントの内情と見極め方に迫ります。

(1)  CAが知っている企業情報とは?

皆様と面談をしてくれているCAは企業には訪問(Web会議含め)はしないのが普通です。
稀に「CA様も是非参加下さい!」という形で企業から言われて余裕があれば参加する場合もありますし、「うちは3割ぐらいの企業はRAとしてもやる」という場合もありますが、あくまで一般的(大手)エージェント基準で言えばCAが企業から直接話しを聞くことはありません。

ではどうやって企業から情報を得ているかというとRAからの又聞きです。
この時点で「他人から聞いた話のレベルで、直接聞いていないのね」というのは分かるとは思いますが、もちろんナレッジや共有方法が素晴らしく、かつデータを頭に叩き込んでいる素晴らしいCAもたくさんいますが、あくまで又聞きであるという事実は変わりません。
ではどういう情報をRAは聞いておりCAに伝えているかというと、基本的には人事情報です。
例えば
・忙しさや残業時間
・リモートワークがどの程度可能かなどの制度について
・副業が可能かどうか
・どういう大学や企業から入ってきているのか
…などなどです。

私もRAや両面として何百何千と数えきれないほどの企業と話してきましたが、企業と1:1で話す場合もあれば「説明会」として複数エージェント合同で話を聞く場合もあります。
この複数エージェント合同の場合には他のエージェントが何を聞いているのかも分かるわけですが、大抵は上述したようないわゆる「人事情報」の質問に終始します。
RAがこの情報を聞いているわけですから、CAにはその情報が渡り、CAは必死に覚えて皆様に話してくれるわけですね。

確かに、人事制度などは基本的には「HPに載っているものが公開情報でその他は社外秘密です」と言われる場合が多いため、この辺りの「数字」とでも言いますか具体的な情報を知っていて教えてくれるのはありがたいことだと思います。
が、大切なこととして「業務内容や具体的要件についての、求人票に書かれている以上の情報はRAすら聞けていない場合が多く、CAは知らないし理解出来ない」場合が多いのです。
業務内容については「3年の○○経験」などと書かれている求人票を目にしたことはあると思いますが、同じ3年であってもその業務によって深さが異なると思いますし、事実1年しか業務経験が無くてもプラスアルファの経験があれば受かる場合もあったりします。
が、その細かな所については、優秀なRAならまだしも、直接企業から話しを聞いてもいないCAでは中々理解が出来ないということです。

例えば皆様がキャリア相談をする際に「残業時間が少ない所が良い!」というような理由が一番であれば上述の情報などは役に立つと思いますし、企業を選定する重要な材料にすることが出来ると思います。
ただ私が(今度はCAや両面の立場で)、何百何千という相談者の方と面談をした経験からすると、「人事的な所だけじゃなくて業務面で何かしらやりたいことがあるから転職を考える」わけですし、新卒であっても「こういうことがやりたい!」という夢を持って相談に来られているケースも多いです(「年収だけ!年収が一番!」というような方もいますしそれはそれで悪いことではないですが) 。
その「やりたいこと」まで含めたキャリア相談をするには、その企業の業務の内情にまで踏み込んだ情報を知らないと相談に乗れないと思いますし、適切な企業選定は出来ないと思います。
「全CAがそうじゃキャリア相談が出来ないじゃん!」と思うかもしれませんので、次に「どういうCAに相談すれば良いか」「自分が相談すべきCAの見極め方」について説明します。

(2)そのCAの過去の経験は?

例えばあなたが「アプリケーション開発者」だったとしましょう。
「今はJavaで開発しているけども今後はRubyで開発したい」、といった理由や「今はSIとして顧客システムの開発をしているけど自社開発でBtoCサービス開発がしたい」と言った希望があるとします。
この相談は、上述の人事情報だけを知っているCAには荷が重いですよね。
加えて言うならば、CAが「全く開発経験が無い」「畑違いの営業出身者だ」としたらどうでしょうか。
JavaやらRubyやら話されても「何が違うの?」と本音では思っているはずです。
エンジニア経験者だったとしても例えばネットワークエンジニア経験者だったとしたらどうでしょう。
業界については分かってもやはりアプリケーション開発については良く知りませんよね。

そうなんです。
つまり「自分が相談したい業界を経験してきたCAならば、少なくても経験を分かってくれる」「業界経験者ならばRAにも追加で適切な質問をし又聞きであっても回答をしてくれるだろう」ということです。
実際今今は開発をしていなくても、過去に開発経験がある方ならば開発のイロハや業界特有の大変さなどは分かってくれるでしょうし、その前提でRAに「この企業はRuby未経験者でもJava経験がこれぐらいあれば(このレベル感が理解できるかが重要ですね)可能性があるか?」と言った形で聞けるわけです。
これは別の業界でも一緒で、営業なら営業経験者、マーケティングならばマーケティング経験者の方があなたの経験を分かってくれるのは当然ですよね。

もちろん、その業界を経験していなくても、勤勉な方でキャッチアップをし続けられる人であれば詳しく知っている場合もありますし、実際私も未経験業界でも研鑽を続けることで「得意業界に変えた」という所もあります。
この辺りの「個々人の能力」はさすがに実際に面談しないと相談者としても分からないと思いますが、面談をする前に出来ることとしては「この人はどの業界に詳しいんだろう」というCAの経歴を探してみることと言えます。
そういう背景もあってか、個人情報が叫ばれる世にあってもCAの経歴概要は公開されている場合が多いですし、大多数のスカウトサービスでもコンサルタント経験概要は載っている物です。
まずはその概要をチェックし相談するかを決めに行くのがお勧めです。

(3)両面だったら全部知っているのか?

これまでは主にRAとCAが別々の場合(大手想定)で話してきましたが、では両面でRAとCAどちらもやっているエージェントはどうでしょうか。
やはり別々の場合に比べて企業情報の深い所までを知っているのが両面エージェントです。
又聞きじゃなく直接聞いているわけですし、先程のように分からないことは直接聞けるわけですから、ロスも少なく聞くことが出来ます。
ただ、両面型の場合には「知っている企業数が少ない」と言わざるを得ません。
大手の場合には例えば「10万」という求人数を持っており、各社毎にRAが付いています(1人が複数社抱えることもあります)。
両面型の場合には、CAとしての業務とRAとしての業務を兼務することになるため、単純に業務量が倍になります。
その中10万もの企業を相手に出来るかと言われると、これは常識的にもNoですよね。

契約し紹介できる企業としては10万あったとしても、「このキャリアコンサルタントAの担当はこの10社」「Bは長年やっており優秀だからこの100社」のように担当が分けられるわけです。
諸々経験してきた私の感覚としては、両面型の限界は数百社が限度じゃないか。。。と思います。
密に連絡を取るにも限界がありますし、記憶量にも限界があるため、契約を結んでいて紹介できる企業は10万あったとしても、自身が担当できるのは数百が限度になるだろうということです。
だからこそ両面型エージェントの場合には「○○特化!」のような形で打ち出している場合が多く、それも必然であるということです。
ただし、業界特化でも「その企業は紹介できない」という場合や「業界特化を謳っていてもそのコンサルタント個人はその業界出身ではない」という場合もあるため、先述した「CAの経歴概要」は調べた方が良いと言えるでしょう。

(4)結局、片面、両面どっちに相談するのが良いの?

ここまでRA,CA、そして片面、両面のエージェントの内情を追ってきましたが、「で、結局どっちに相談すればいいの?」ということをまとめます。
あくまで覆面の独断と偏見ですが
・単にどんな求人があるかが知りたく、人事情報レベルを知りたいなら大手の片面で求人を多く持っているエージェント
・行きたい業界が決まっているなら業界特化の両面エージェント
・いずれのエージェントの場合も、キャリアの深い所を相談したいなら「自身と同じ業界出身エージェントがどうかを探す」
です。

「うちは違う!」というエージェントさんがあることも知っていますし、どのエージェントにも優秀な方もいらっしゃいますので、全てがそうであるとはもちろん言いません。
が、基本的にこの辺りの情報を隠して「うちに相談して!」とだけ謳っていて「出てきたCAが新卒で何も知らなかった。。。」では目も当てられない(実際経験したことがあります)ため、敢えてバシッと書かせてもらいました。
今後も就職/転職相談者視点で知っておけば損をしない情報を発信して行ければと思いますので、よろしければ「スキ」やフォローを頂けると嬉しいです。覆面でした。

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