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傑作かよ 映画『ブラインド・マッサージ』

ブラインド・マッサージ(2014年製作の映画)推拿/Blind Massage/Tui na上映日:2017年01月14日製作国:中国
監督 ロウ・イエ
出演者 ホアン・シュアン チン・ハオ グオ・シャオトン メイ・ティン ホアン・ルー チャン・レイ

『スプリング・フィーバー』より先にこちらを観ました。
もうびっくりしちゃって。
最初のシーンからずっとびっくり。。

南京の大きなマッサージ院が舞台で、院長が視覚障害者でマッサージ師の多くも若い盲者たち。

熱気ムンムンの青春群像劇で、性愛の描写の生々しいことったらない。

しかもドキドキするポイントとして、視覚障害者である彼らには視覚的には見えていないものを観客たちはずっと観ている。

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ここまで書いて、ずっと「盲者」って書いてきたんですが、盲者って表現はいいんだっけと不安になり、検索。

「現在は「視覚障害者」が一般的となっています。」とのことなので、視覚障害者という言葉を使うことにします。

※日本視覚障害者団体連合さんに責任を押し付けるわけではないし、僕も責任を負えるほど自信を持って言葉を使えてはいません。。

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さて、物語はなかなか過激にスピーディーに進んでいきます。

視覚障害者という大きな特徴がいつまでも尾を引くし、どんな場面でも視覚障害者ならではのものが入っている。

単に視覚障害を面白い設定に使ったり、物語の障壁に持ってきたわけじゃないことが
特に物語自体の展開のエネルギーを見るとわかる。

視覚障害に頼っていないし、途中でめんどくさくなって捨てたりもしない。

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彼らの迷いや自分勝手さなどの生命力をとにかく強く感じる映画になっている。

けど(ダニエル)、ちょっと苦しすぎるかな。。苦しい展開すぎて辛い。。


ロウ・イエ先生の作家性でもあるもんね。。。
ロウ・イエ先生に「希望のあるラストを…」ってお願いできないもんね。。

ま、希望がないとも全然言い切れないんだけど。。

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