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映画『17歳の瞳に映る世界』ネタバレあり 男子には聞かない質問Never Rarely Sometimes Always 

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)
Never Rarely Sometimes Always
上映日:2021年07月16日
製作国:アメリカ イギリス
監督 エリザ・ヒットマン
脚本 エリザ・ヒットマン
出演者 シドニー・フラニガン タリア・ライダー



愛想ない不機嫌な17歳だからって冷たくされていいわけじゃないわな。

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セリフ少ないっ!


でも映像も演技もディテールもキャラも豊かだからぜんぜん見れる。

セリフの少なさが、
どんなに語り合っても分かり合えないヤツらと
語り合えわなくても分かり合える人との差が描かれているようで良かった。

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スーツケースのデカさも良かったですね。



決して足取り軽い楽しいほのぼのした旅じゃないもんね。
あのデカスーツケースが彼女らの自由を制限する足鎖の鉄球のように見えた。

登場人物が少ないのもあって
もう1人のキャラクターのようにも見えてきた。

「共に苦しんでる女性たち」を連れて歩いているかのよう。

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原題は『Never Rarely Sometimes Always』。



中絶手術をする前に聞かれる質問から来てる。

相手にコンドームをつけることを拒否されたことがある?
一度もないNever
めったにないRarely
時々あるSometimes
いつもAlways

相手から性行為を強要されたことがある?
一度もないNever
めったにないRarely
時々あるSometimes
いつもAlways

こういう質問ってきっと男性はされないですよね。
女性だけ。
フランス映画『あのこと』で描かれていたような、強烈な性の不均衡を感じます。。

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中絶のできない田舎からバスでニューヨークに来て
ここが自分を自由にしてくれる街だと感じつつも
大都会の厳しさもあるし
キリスト教の保守派が行進してたりするし
なかなか彼女たちが安心できる場所はない。

でもちゃんと調べて助けを求めればあるし、民間支援を使ってお金のことも助けてもらえる。

ここまで辿り着けない女性たちもきっといるかと思うと辛い。

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親友であり従姉妹のスカイラーがあまりにも守護天使のような存在で、正直ちょっとリアリティはない。



リアリティが無さすぎる。
きっとそこには意味がはず。


「こうかな?」と思うことは以下に。





スカイラーも妊娠中絶をした過去があるのかな。

だから無言で超協力してくれたのかな。


もしくはオータムが急遽作り出したイマジナリーフレンド。

あのデカいスーツケースのスタンドのような存在。

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あと、これはほんと思いつきを越えないことですが妊娠させたのは義父かな。

オータムと母親は良い関係のようなのにオータムは母に妊娠のことを言えなかった。

自分が義父に強要されたことを母に知られたくなかった、とか。
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逆に 「妊娠の相手が誰なのかは関係ない」というテーマかも知れない。



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