こういう映画が観たかった!『ラプソディ オブ colors』 〜映画感想〜
ずっとこういう映画が観たかった。
感動押し付け映画や映画賞狙い映画にうんざりしてたところに、
このゴリゴリのザラザラの人間映画!
登場人物たちが〝物語〟に奉仕しない映画。
〝感動〟に消費されない映画。
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差別を受けてる人達を引っ張り出してきて
しかもスター俳優に演じさせて
酷い目に合わせて
「感動した〜」とか
「演技力が凄かった」とか言われる映画とか、、
映画の登場人物が、
映画のテーマやメッセージを伝えるためだけに生み出されて
使い終わったら物語からいきなり消えたり存在感無くしたりするような
〝個〟が〝全体〟に消費される映画とか、、
映画賞狙いの、ある種のフォーマットに則って製作されたことがギンギンギラギラにアピールされた映画とか、、
マジでもういい。
人間を見せろっ!
と思う。
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それはコロナとかオリンピックとかも関係してるかも。
こんな緊急事態になってもさえも、
為政者は民衆から巻き上げているこの現状。
こんなものを延々と見せられ続けてるなかで
さらに
被差別者が消費されてる様子や
うま〜く作って様々な批判もうま〜く避けている様子を
わざわざ映画で観たくない。
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と、なんとなく思っていたところにこの映画!!
人間丸出しの感動拒否映画。
ドキュメンタリーだからこその無軌道で予測できない展開なんだけど、
この素材でも編集で「感動物語」に仕立て上げることはできたはず。
そういうことをしてるドキュメンタリーも多いと思う。
ドキュメンタリーに作為がないと思ってはいけない。
その分、この映画の無軌道さ、人間丸出しさ、は監督の意図ですね。
つまりは映画。
ただカメラ回して2時間に収めただけではない。
表現したいこと、監督自身が知りたいことがあって生まれた〝映画〟。
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観た後、一体自分がどんな感想を持っているのかわかんなくなる。。
後半突然ラブストーリーが始まって
それが割と地獄のような展開をしていくし、、
自分のことをクソだと言う主人公のあの男は果たしてクソなのかとか、、
あの場所は素敵だし必要だと思うけど
俺自身はあそこにいても楽しくないだろうな…とか、、
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観た方がいいと思いますよ。
めっちゃ公開規模小さいのでお住まいの地域での公開はだいぶ先かもしれませんが、
もし上映始まったら是非っ!
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