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オーソモレキュラーという言葉をご存じでしょうか。

オーソモレキュラーはビタミン、ミネラル、アミノ酸などの栄養素を正しく取り入れることで病気の予防や治療を行う医療です。


ギリシャ語の「正しい」を意味する「オーソ:Ortho」と「分子」を意味する「モレキュラー:Molecular」を組み合わせた単語です。

近年とても注目されており、勘や経験ではなく、根拠を持ったデータも発表されており、今後治療の一つとして取り入れられていくかもしれません。

実際当院でも栄養指導やサプリメントも積極的に活用し、薬のみの治療ではなく、生活習慣病の予防や改善を目指した介入を行っております。


ビタミンやミネラルと聞くと、サプリメントを思い浮かべるかもしれませんが、あくまでも食事が基本です。
特に世界では和食が注目されていますが、糖質、脂質、たんぱく質などの人間の体のエネルギーになる栄養素をバランスよく摂取し、それらの栄養素を効率的に吸収するための、ビタミンやミネラルをしっかり補給することが重要とされています。

しかし偏食や不規則な生活でしっかり栄養素を摂取することが困難な場合や、特定の症状に悩まされている場合などに、適切な栄養素を効率的に補給する目的でサプリメントが活用されます。


つまりなんとなくサプリメントを摂取するのではなく、しっかりとした根拠や理由が大切になります。

マルチビタミンなどはドラックストアなどで比較的安価で手に入りますし、表示を見て「なんとなく健康に良さそう…」と思って購入する方も多くおられると思います。

もちろん食品ですので、間違った摂取をしていても副作用が出る可能性は少ないですが、せっかくお金を払っている訳ですから、効果をしっかり出したいと思います。
そこでこのオーソモレキュラー医学という考え方が役に立ちます。


例えば「EPA」や「DHA」という名前を聞いたことがあるでしょうか。

青魚の脂でもありますが、これらの栄養素は抗血栓、抗動脈硬化作用があると言われています。

つまり血管の老化を抑制する効果があるということです。

血管の老化で起こる病気としては、脳梗塞や心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症や腎臓病などさまざまなものがあります。

もちろん発症している方は再発防止に、発症していない方は発症予防のために摂取すると効果的です。

あくまでも予防ですので、自身が血管の病気にかかりやすい兆候があるのかなどを健診時や診察時に聞いてみるのもいいかもしれません。

当院であれば、サプリメントアドバイザーの認定を持つ医師が常駐しておりますので、診察時にご相談していただけます。

他にもビタミンやミネラル不足を補うことで症状が改善したり、食事摂取内容の変更により症状が改善する場合もあります。

食事は基本的に毎日欠かさず行いますが、毎日行うからこそ日々の習慣が数年数十年後に大きな変化となります。


自らの習慣に目を向けて、今日からの生活を送ってみるとまた違った景色が見えるかもしれません。