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インド人が多いって話

どうも、こんにちは。福原たまねぎです。

今ぼくはAmazonシアトル本社でプロダクトマネージャーとして働いている。アメリカで働くようになってから、まず最初にびっくりしたことが一つある。それは同僚にインド人がめっちゃいるって話だ。

ぼくはWW (ワールドワイド) Selling Partner PromotionというAmazonの中でもセールの機能を開発するチームに属している。トータルで100人ほどの組織だが、開発チームなのでざっと9割ぐらいはソフトウェアエンジニアかそれを束ねるマネージャーで構成されているという具合だ。じゃあ残りの1割弱はというと、ぼくのようなプロダクトマネージャーやUXデザイナーがぼちぼちいるといった感じ。

とにもかくにも多い

このエンジニア集団の中で取り立てて目立つのがインド人の多さだ。大まかに見積もっても半数以上は優に占めているじゃないだろうか。今のチームに入った当初は、ミーティングする相手がだれも彼もがインド人だったので「あれ、おれデリーに来たんだっけ?いや、もしかして間違ってバンガロールに来ちゃった?」と首をかしげたものだ。もうカレーの匂いが漂ってくるような勢いだ(一体なんの話だ。筆が滑ったというやつである)。もちろんぼくは統計を取ったわけでもないので、ぼくが今いる環境での肌感でしかないとも言える。ただいろんな開発チームの人と仕事をしたり雑談をしたりして耳にしている情報に基づく限りでは、インド人の存在感の強さはあながち勘違いというわけでもなさそうだ。

以前の記事にも書いたけど、ぼくはインドのチャンディーガルという街で人生を変えるような経験をした (こちらの記事を参照)。それもあってインドには個人的な思い入れがあり、ほぼ例外がなくインド人がみんな大好きだ。それもあってか、彼らがどのような経緯で自分と同じくアメリカに足を踏み入れたかというのは気になるところで、ぽっと時間が空いた時によく話を聞いている。

どうやってアメリカに来るのか?

聞いた限りの話を総合すると、おおまかにいって彼らがアメリカに来るルートは1) 大学・大学院から来るか、2) インドで数年働いた後に移民として来るかという二つに括れそうだ。インドに来る理由はシンプルに言ってキャリアアップというのが多そう。テクノロジーの本場であるアメリカ、特に西海岸のいわゆるシリコンバレーやシアトルのような場所でGoogle、Amazon,、Microsoft、もしくは勢いのあるスタートアップに入ってキャリアを積むというものだ。これはぼくが今アメリカで働いていて切に感じることだけども、こういった企業はエンジニアのリソースが喉から手が出るほどほしい状況だと思う。会社が大きいからリソースに余裕があるなんて状態よりかは、どんどん増え続ける需要に対してそれに見合ったリソースを確保しないといけないというのが実情だろう。そんな中、理数系に強く技術力のあるエンジニアをたくさん輩出するインドとそれを求めるアメリカのテック企業はまさに蜜月関係にあるわけだ。なにはともあれ、こんな事情があってかなかったか、インド人がわんさか働いているわけである。

有名な話だけど、GAFAとかFAANGとかの企業のトップにインド人が就いているケースも少なくない(ちなみにどうでもいいけど、Wikipediaではこれらの企業群を"ビッグ・テック"というなんとも大雑把な名前でまとめている笑。もうこの名称をコロコロ変えることに疲れちゃったのだろう)。Google・Alphabetの最高経営責任者はサンダー・ピチャイさん、マイクロソフトの3代目のCEO サティア・ナデラさん、そのどちらもがインド出身だ。ぼくが所属しているAmazon本社の組織でも要職にインド人が就いているのを見るのは決して珍しいことではない。

これからどうなる?

ぼくがすごく気になるのは、ここから先の話だ。こういった優れたインド人のリーダーやエンジニアが本国に帰ったときにどうなっていくのだろうか。もちろんアメリカでそのまま骨を埋めたいっすとか、いやはやヨーロッパとかアフリカとか別に国に行きたくなっちゃいましたとかいろんなケースがあるだろうし、それはどんな人生を歩みたいかで人それぞれのストーリがあることだろう。とはいえ、10年、20年、もしくはそれ以上アメリカであくせく働いた後には「そろそろインド帰ろっかな?」と思い始める人も少なくないのではないか。アメリカでピカピカのキャリアを積んだインド人たちが知識と経験を携えて故郷インドのもとに戻る。彼らの中には、インドのテクノロジー企業に就職したり、新しくスタートアップを作ったり、はたまたそうした企業に投資したりといったことをきっとするはずだ。そのすべてが絶対成功するさ!って鼻息荒くして熱弁する気はないが、ピカイチのリソースが集まるところにはヒット作がだいたい高い確率で約束されているものだ。次のGAFA・FAANG (いや失礼、ビッグ・テックだった!)が次はインドから生まれるっていう予測も当然成り立つことだろう。そして今これを書いている時点で、そういった企業は既に産声をあげていて、20-30年後にいい歳こいたあなたも私も「言わんこっちゃあー」と感慨深く声を漏らすことだってあるかもしれない。The future is nowってやつだ。

ちなみにThe future is nowと聞いて、ポストロックバンド toeのアルバムやコーエン兄弟の映画を思い浮かべる人とは仲良くなれそうだ笑。

そんなところかな。写真は会社からの帰り道 (Westlake)。みんな夏のあったかい夕方には水辺に集まって、ゴロゴロしたりなんなりしてる。

それではどうも。お疲れたまねぎでした!

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