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シアトルでアウトドア - イカ釣り編 -

なんだか肌寒くなってきたな。あの嘘みたいに美しくて素晴らしい夏が終わるとシアトルにも秋がやってくる。そして秋といえばイカじゃないか (ぼくだけかもしれないけれども)。

シアトルでは毎年10月から1月の初め頃までイカが桟橋から釣れる。このイカ釣りがとても面白い。地元の人が夜中に桟橋に集まり、肩を寄せ合ってルアーをひょいひょいと海に放り込んだかと思えばひょいひょいとイカを釣りあげる。サーモン釣りと並んでシアトルのちょっとした風物詩となっている。ぼくはシアトルのダウンタウンから海の近くに引っ越してきたわけど、それはもちろんこのイカ釣りがやりたかったからである。冗談と思いきや、やや本気だったりする。やれやれ、困ったものだ (自分のことだけど)。

釣り場所

というわけで今回訪れたのはシークレスト公園 (Seacrest Park) というところだ。対岸にはシアトルのダウンタウンが見える (下図の右上部分、パイクプレース・マーケットあたり)。西側にはシアトルの人気の砂浜、アルカイ・ビーチが広がる。観光地として訪れる人は少ないと思われるが、地元の海好きには愛される場所だ。日本でいうと湘南みたいな感じだろうか。海好き・釣り好きが手伝ってこのあたりに引っ越してきたしまったわけである。

右上にはシアトルのダウンタウン、左下にはアルカイ・ビーチ
対岸に見えるシアトルのダウンタウンはいつ見ても綺麗

仕掛け

イカを釣る仕掛けは至ってシンプルだ。竿やリールは軽いものであればなんでもいい。ルアーについては下の写真のようなものを使う。このルアー自体がなんだかイカみたいだなと思うのはぼくだけだろうか。大体緑かピンク色のをみんな使っている。このルアーを桟橋から3~4m先の海面にぽんっと放り込んでたまに竿をしならせて (しゃくって) 泳がせる。するとイカがこのルアーに食らいつき、ひょいひょいと釣れるわけだ。

ちなみにさっきから"ひょいひょいと釣れる"と形容してきたが、これは本当にそれくらい軽く釣っているように見えるからだ。イカは10-15cmぐらいの小ぶりであることに加えて、魚と違ってあんまり引かない。そんなカラクリであたかも簡単に釣れるように見えてしまうのだ。実際にはコツを掴むまで試行錯誤が必要だったりするわけですが。

イカみたいなルアーでイカを釣る

いざ釣り開始

仕事を終えてシークレスト公園に着いたのは夜7時ごろ。桟橋には既に10人に満たないほどの人が並んでいた。

この人たち、景色を眺めているのではなく釣りしているのです。それもあってか、みんな海面を見つめて誰も景色を見てない (笑)。

さてさてイカは釣れているかな?と思って見てみると、まずここでびっくりすることが。彼らはイカじゃなく小さい鯛みたいなものを釣っていた。シャイナーパーチ (Shiner Perch)という海タナゴに似た魚だそう。ウキをつけて細かく切り刻んだイカをエサにしてこの魚をばんバカ釣っている。一人20匹は優に釣れてたんじゃないだろうか。この子たちに片栗粉をつけてカラッと揚げると良きビールのお供になるそうな。うむ、今度釣ってみようじゃないか。

イカ釣りの前に既に大漁

19時でもこの日はまだ日が明るかった。イカ釣りは夜暗くなってからが本番。それならばと時間を潰すべく桟橋の前のお店に入りビールを頼む。夕焼けに染まるダウンタウンを眺めながらの一杯は格別に美味しい。

Marination Ma Kaiというハワイ料理屋さん
奥の女の子がガン見しているじゃないか。ビール撮ってるだけなんだけどなー。

イカ釣りが一斉に始まったのは夜7時半ごろ。夕日が沈みスペースニードル (シアトルの東京タワーみたいなもの)に灯がともる頃には20-30人の人が一列になって釣りに勤しんでいる。開始早々みんな好調だ。右も左もぽんぽんイカを釣っている。幸先いいではないか。

だがしかし、またしてもぼくだけは全然釣れない。周りがひょいひょいとイカを釣りあげる中、ぼくの竿にはなんのあたりもない。またこのパターンか (詳しくはサーモン釣り編へ)。

夜景を見ながらの釣りはなんともいえず秀逸
海面にライトを照らしてイカをおびき寄せる

されどここは冷静に対処すべしと考えて、とりあえず隣の一番釣れている人を真似してみることに。仕掛けを落とす場所、巻き始めるタイミング、竿をしゃくってルアーを動かす間隔。もうそっくりそのまま真似してみた。するとやはり…

釣れた!よっしゃー、と心の中で叫ぶ。やっぱり釣れると一気に楽しくなる。

釣れたてのイカは透明な宇宙人 (見たことないけれども) のようで、綺麗でポップな身なりをしている。とても美味しそうだというのが第一印象。結局1時間ほど釣りして持って帰ったのは2匹。ただ目の前でバラしてしまったのがもう2匹ほどいたので、上達すればもっと釣れそうだなという手応えが持てた。よしよし。

こんにちわ、宇宙人 (じゃなくてイカ)

釣り友達の皆さんはイカはイカように料理しても (くだらないダジャレが言いたいのではなく…) 美味しいと口を揃えて言う。文字通り煮るなり焼くなりしても、そしてもちろん刺身にしても最高みたいだ。これからの秋のシーズンにたくさん釣ってたくさん料理をしようじゃないか!と息まきたくなる。うーむ、イカが釣れる場所に引っ越してよかったな。

帰ったらどう料理しようかな〜と考えながら釣り場を後にする。ダウンタウンの夜景はどこまでも綺麗で、イカ釣りに没頭する釣り人を静かに照らしているようでした。

また来るよ、イカ釣りに。そしてこの夜景を見に。

今日はそんなところですね。

それではどうも。お疲れたまねぎでした!

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