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読後メモ 『(本をスキルとお金に変える) 投資としての読書』 本山裕輔著 2023年02月23日発行

私にとって一番苦手な「アウトプットありきのインプット」。
コンサルタント会社にいて残業に残業で悩んでいた著者は、 MBA時代に課題 提出のために読んだことによる成功体験に基づいて、「アウトプット 目的のインプット」 を提唱しています。

初めての分野や業務内容を、自ら考えて行動するといった経験を起点に学ぶ。
研究からも言われていることで、身につくのは「経験7、他者との関わりが2、研修が 1」だそうです。
知っていること・やったことあること・困っていること、を解決していく。
まず先に学んでから、インプットをしてからっていうのはダメなようですね。確かにインプットしたらインプットしたで、またさらに安心するためにインプットしなきゃの 繰り返しで、なかなか 最初の一歩を踏み出せません。 それが今の私。

得たいスキルがあったとしたら、まずアウトプットの機会を作る。本番であれ 練習の機会であれ、その練習なりで得たいスキルを疑似体験できる。そうすると周囲からのフィードバックが得られ、(ジョハリの窓のうちの盲点の窓すなわち)“周りの人は知っているけど自分は知らないこと”が効率的にあらわになり、指摘されることによってそこを埋めていく。そこを埋めるためのインプットが始まる。一度やったことがある状態で本を読んでいくと、頭の中で混乱していたものが整理できる。
私自身の経験でみても、釣りの本だとかゴルフの本やYouTubeもそう。天体観測をやって星に魅了された後の天文学の本もそうでした。

読書も満点を意識しなくていい。
大事な部分・全体の2割だけを読む。
コンサルも、100の手間をかけて100%の精度を狙うのではなく、10の手間で60%、20の手間で80%の精度を狙え と 諭されるそうです。

良書との出会いも 2割だけ。気が合う人と同じで、10人いたとしたら2人は気が合うけれど、7人はどちらでもなく、1人は気が合わない。結局 気が合うのは10人のうち2人のみ。
本との出会いも、手にとった内の大事な 2割の本だけを読むでいい。

さて、その読書の具体的テクニックで「ほおっ」と感じたところです。
同じ本を眺めるように何回も 高速で読む。

本を読むときは同じ時間をかけたとしても、最初から最後までじっくり 熟読するよりは、 ざっくりとで何回も読む方が効率的である。同時並行で何歳も読みつつ 無意識に働いてもらう「高速回転並べ読み」。複数の本を並べ 読みしながら、意識と無意識を同時並行で動かしていくと効率的。 1回あたりの 読む 時間を短くして、とにかく 回転数を上げる。 読んでいる間に平行して無意識を働かせる。 
本をパラパラと眺めるだけだと何も頭に入ってこないのではないかと疑問に思うかもしれないけれども、パラパラと本をめくるだけでも 太字となっている文字や 繰り返し 登場する言葉であれば自然と目に入ってくる。キーワードだけでも 断片的につかんでおくと自分が知っている知識と結びつけて 本の内容も予想できる。 

各章の最初と最後だけを読む方法も おすすめ。
「見出し・太文字・各章の最初と最後」だけに目を通せば、本全体の2割程度の分量を読むだけで、著者の主張の8割程度を理解できる。

読んだ後にきちんと説明できない状態のままの読書は、費用でしかない読書に過ぎない。
SNS やブログや セミナー YouTubeなど で発信するなりして資産にしていくことが書かれていました。それもそうですが一番はやはり、学んだことを通り一遍ではなく自分の中で消化吸収して、自身の生産性を上げていくことだと感じました。

そのためにも読みっぱなしにしないで自分の言葉に置き換えて 腑に落ちることが必要だと感じます。
読書メモ における2つの 禁じ手もあげられていました。
1つは、著者が置かれた 文脈を切り取ってしまう 文脈剥離。 2つ目は 本の表現だけをそのまま使う写経 メモ。
推奨されている行動 アクションだけを取り上げるのではなく、そこに至るまでの著者の文脈・どのような状況からだったのかも含めて把握しないと、再現性のあるものにはならない。
2つめ、言葉は必ず自分の言葉に変換する。 内容を自分の頭で理解するためには、本の教えに対して 最低3つぐらい 問いを立てる、頭に浮かんだ 問い に対して自分の経験則で答えを出す 。自分の経験則で答えを出そうとすると、自ずと本の教えを自分の経験に引き寄せ ながら噛み砕いていくプロセスを踏むことになる。このプロセスを経ることで 本に書いてあった 借り物の言葉を自分の言葉へと変換できる。 

困っていること、何がクリアになれば解決するかを書き出していく。
自分が取るべき行動のイメージがふつふつと、あるいはじんわりと湧いてくるような読書生活をしていきたいものです。


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