見出し画像

インド大横断の旅 17日目 後編

1/30

後編
_____

インド経営大を後にして、次の目的地へ。
インドの建築家といえば、バルクリシュナ・ドーシ。
コルビジェ事務所出身で、プリツカー賞も受賞している。
そんな彼の、インドにあるCEPTという大学(建築系)に向かう。

相変わらずカオスなインド。
時刻は優雅に差し掛かろうとしてきて、道も混雑。車バイクリキシャーが隙間を見つけてはどんどん通る。
歩行者も隙間をくぐって道を渡る。

到着。これはCEPT敷地内のGUFAというアートギャラリー。地下部分がギャラリーになっている。夏場は暑すぎて日中は入れないとか。

不思議な形態。有機的な、生き物を組み合わせたような形。

地下。洞窟のよう。インドの学生が決めポーズしてる。インド人ってめっちゃ自撮りするし写真に写りたがるんだよね笑かわいい。

いくつかのポツマド。コルビジェイズムを少し感じる。この後CEPTでがっつり感じることになるのだけど。。。

不思議なアート。この建物自体、芸術家のフッサンという人と共同で作ったらしい。常設の小規模美術館ってことか。

天井だけではなく、地面も有機的に変化している。上下がランダムに歪んでいるので空間体験としては新鮮でした。

続いて、CEPTキャンパス内に!
警備員に入っていい?って聞くと全然オーケーとのこと。ドーシが教育の場は自由であるべきという思念を持っていて、それが前面に反映された大学らしい。ちなみに彼の事務所も時間帯は決まっているけど見学可能。

大きな運動場を囲むようにいくつかの建物が並ぶ。中庭形式のよう。

レストラン、ショップ、ラウンジが入っている。
ゆったりとしたスロープで上下をつないでいて、地階では学生が、上階では教員が多かった。

ここも懐が大きい。インドではもはや当たり前のブリーズソレイユ。確かに効果覿面。。。

屋根は鉄骨。竹のようなものが外壁仕上げに使われてる。日差しが細かく入り込んでいて、気持ちがいい。

アトリエもすごく解放的。すげぇいい作業環境。。。

作品の展示もしっかりやってた。多分、一回生の課題だけど、めちゃ面白い。表現方法が本当に様々で感動。

大らかなピロティ。

その先にはぐっとスケールを抑えたピロティも。

内部。内部といっても半外部なんだけども笑
もちろんこの犬、野良です。噛まれたら終わり。油断できません。

二階。内外が連続的に切り替わっている。トップライトとかなくても十分明るい。風も通る。

スタジオ内。もう外なんだけど、外気温より全然低いし、快適。

スタジオ全てワンルーム。中心を廊下が通っていて、それぞれパーテーションがあるぐらい。断続的にスタジオだったり、通路だったり。動線体ってやつですね。最大まで拡張された廊下にスタジオがある感じ。

別の建物の大階段。ここであれ??となったのが二階スラブ。裏側よく見てください。。。

めっちゃモデュロールマン刻まれてる。。。コルビジェ意識してますね。

さらに、大階段の隣は広場になっているんですけど、そこにあるスラブを支える壁に。。。

ロンシャンを彷彿とさせます。。。色ガラスとポツマド。所謂、光の軽機関銃だったかな?

広場では学生がクリケットしてたからあんまり入り込めず。ガラス割るなよ。

二階階内部。アールの天井とトップライト。

最上階内部。床の一部がガラスパネルになっていて、下階の採光になっている。トップライトは大きく、高く。ここもやはり、間仕切りのない連続したスタジオ。

ここも意味深なポツマド。。。

二階で学生が佇んでる。気持ち良さそう。いいサンセット。この荒々しさと大らかさが美しい。
インドのキャンパスとしてすごくマッチしているように見えた。でも、近代のモダニズム的な建築なので、ヴァナキュラーとモダニズムの拮抗した関係がよりこの建築を引き立てているように感じる。

周りの棟はドーシなのか怪しいけど、魅力的な建物やシーンがたくさんあったので紹介します!

全体がしっかり入っている写真がなかった、、、
RC木ルーバーのこの建築。機能的にはギャラリーや倉庫になっているんだけど、中に入って驚いた。

完璧な入れ子構成。ここまで完全に入れ子になってる建築(構成とかじゃなく見て入ってわかる)は初めて体験したかも。

地下にとんでもない椅子たち。トータルバウンティやばいぞこれ。すごい家具ばっかり。

中は卒計らしき展示。やっぱりスペースだけ与えられてあとは自由なんだよなあ。
パネルサイズとか決まった制約はほぼなさそう。自由にやっててすごくいいなあと思う。

外部から。なんか近未来的に見える。

次はインテリア棟

なんとなくグッとヒューマンスケールに近づいた気が。。。

カラフルな色使い。設備器具も着色されてる。

住宅みたい。意識してるのかな。

リゾートやん。たくさんの植物。

と思ったら急にグワッと開けてたスペース。抑揚がすんごい。

ダイナミック階段。

ダイナミック階段正面。

内部。勾配屋根のトップライト。鋸屋根思い出します。
室内ではエスキースらしきものが行われていたけど、気にせずガンガン入っちゃいました。これぞドアのない教育。


やはり、自然光だけでどうにかなっている。。。さすが。。。

他にもアート系があったり。

これ結構エグい

いちいち様になるな。

この大学、かなり面白い。本当に自由に見て回っても何も言われないし、あまりに建物の写真撮ったり、課題見てたりしたらインドの建築家に話しかけられました笑貴重な体験。
拙い英語で色々お話ししました。


前編カーンの経営大で
後編ドーシの美大でした!

カーンは独自のスケール感の開口や計画によって、荘厳としたキャンパスを作り出し、かつ計算された採光でたくさんの豊かな場を生み出していた印象に対し

ドーシは割と場当たり的といったら悪いかもしれないけれど、そこにある環境に当たり前のように気持ちの良い場所を作り、全体を計画しているような印象でした。

どちらもモダニズム気ムンムンでしたが、また対照的な建築だなあと。
とても面白かった。。。
アフマダバードまだまだ建築あるから明日も無事まわれるといいな。


まだ腹は壊れていない。



続く。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?