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相手を決めて感想をもらおう|『20歳の自分に受けさせたい文章講義』を読んで


『20歳の自分に受けさせたい文章講義』を読んだので、こちらで感想と学びをアウトプットします!


プチ感想:ターゲット設定のヒントが得られる本

本書は、書く前の「ターゲット設定」に悩む方におすすめです!

わたしはおそらく、欲深い人間だと思います。記事を書くときに、「あれも書いとこうか」「これも入れたほうがいいかも」とおもってしまうタイプです。

八方美人で皆を意識しすぎてしまうと、誰にも伝わらない記事になると頭ではわかります。ですが、実際にどうしたら特定の誰かに絞れるのか、いまひとつわかりませんでした。ターゲット設定、ペルソナ..….考えすぎると余計に悩んでしまいます。

本書からは、わたしの苦手とするターゲット設定についてヒントが得られました。同じような悩みを抱える方は、よければ読んでみてくださいね。

学び:自分を知ると、主張を絞れる

私が本書から受け取ったメッセージは、「書くためには自分を知ろう」です。

この本を読むまでは、「記事は他人に対して書くのだから、自分のことを掘り下げる必要はなくない?」と思っていました。

しかし書く相手より、まずは自分を知ったうえで書いた文章のほうが、読者を動かせると知りました。自分がどうありたいかわかっていると、主張をひとつに決められるからです。

「自分がどうありたいか」は、書き手としての立ち位置みたいなものかなと思います。自分の立ち位置がわからないと、なにをどこまで言うべきか迷いかねません。

たとえば、好きな歌手について書く記事で考えてみましょう。

(A)いちファンとして記事をかく
(B)批評家として記事をかく

同じ歌手について書くにしても、ファンとして書くなら「いかに感動したか」を書き、批評家として書くなら「曲に込められた意図やコードの分析」などを書きそうですよね。

このように自分の立ち場をしっかりと考えると、「歌手の魅力を伝えるのか」「曲の意味を伝えるか」などの膨大なトピックから、主張をひとつに絞れます(私はここが苦手でした)。

すると自分だから伝えたいことは? 伝えるべきことは? がみえてきます。そうすると表現に迷いがなくなり、細かいリアリティを追求する余裕もでてくるでしょう。

もしも自分がどうありたいかわからないまま書き進めると、主張を補強する材料選びもむずかしくなります。どんな理由や事実が必要なのかわからない。つけるべきでない理由や事実を無理やり集めて誤解を招いてしまう。

これでは書くときにも迷いがでるため、記事を書くペースも落ちますよね。最悪、書き直すことになります。たとえるなら、荷物をあれもこれもと準備したせいでスーツケースにすべて入らず、泣く泣く別のかばんに入れかれるようなものです。

主張を絞ると、なにが言いたいのかが伝わりやすくなります。ですが、自分と向き合うのはむずかしく、根気がいります。私は今まで、その工程を飛ばしてしまっていたために書けなかったのかもしれません。

アクションプラン:読んでもらう相手を決めて感想をもらう

本書を読んで、主張を決めるには「先に言わないことを考える」のがよいとわかりました。

言わないことが決まれば、特定の誰かをイメージできます。イメージできると、特定の誰かに刺さる記事をかけるのでしょう。

これらの学びをふまえて私は、まずは読んでもらいたい相手を決め、執筆モードのときはその人以外のことは忘れようと思います(笑)!

そして話すとしたら「自分はどの立場で、どんな主張を書くべきだろうか」と考える癖をつけようと思いました。また、書いたらできるだけ相手に見せて、ささいな感想でももらうようにします。自分が伝えたい主張が正しく理解されているか、どこまで刺さっているのかを確認するのです。

そうした地道な作業の継続が、自己満足で終わらない「人を動かす記事」につながる。そんなメッセージを、私は本書から感じ取りました。


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