見出し画像

小麦色のジユーな世界(ちゃきこ)

『胃に送り出す深い赤褐色の液体は
 何故か脳に行きいつかの黒い失恋を回想させる。
 愛とは勉強するものでなく触れるもの。例えそれがお前の黒歴史でも。
 触れる勇気すらないのなら、自分を恋愛背任罪で告訴しろ。』

この文章、一体何だと思います?

正解は、ビールのボトルの裏に書いてある、
このビールはこんなビールですよ、っていう説明文です。

群馬県太田市にあるCHROA(クロア)というクラフトビールブランドの
「CHROA BLACK PARADE」という商品の裏から引用しました。
このビール、飲んだことはないのですが、独特の「ビールポエム」が話題となり
人気なんだそうです。

さてみなさん、ビールはお好きですか?

ワイン→テキーラ→日本酒を渡り歩いてきた私にとって、
ビールとは
体に飲酒のスタートを告げるための
ドラマや映画で言うところのオープニングのタイトルバック的な役割でした。
とても大事な役割であると認識しながらも、
「ビールはお腹いっぱいになるから」
「安居酒屋の飲み放題以外で2杯以上飲むなんて勿体ない!」と
とても失礼な扱いを10年以上し続けてきたのです。

画像3

そんな私に、ビールの神様が最近、気づきの機会を与えてくださいました。
転職先の仕事のひとつが
「クラフトビール」の通販サイトの運営スタッフだったのです。

もちろん、飲んだことがなかったわけではありません。
でも、やっぱり「キメラ」や「星」が書かれたあれらと比べて、価格も高いし、
今まで飲んだ所謂「地ビール」を特別に美味しいとも思ったことがなかったんです。

いざ勉強し、いろんなビールを飲み比べて思ったことは


自由な世界…最高かもしれない!


そもそもクラフトビールとは、
定義自体がわりとふわっとしているようですが
1960年代のアメリカで広まった小規模醸造の血を受け継ぐビールたちのこと、らしいです。

クラフト=手技・手腕、工芸、職人技
的なニュアンスも相まって、小規模で独立していてこだわってるビールのことを指すんですね。

割と最近作られたジャンルだからか
ほとんどのビールがベースの製法は伝統的でありながらもかなり独創的。

味はもちろん、ラベル、材料もいろいろで(最近だと蕎麦が入ってるビールも)、
価格も3〜400円程度から10,000円を超えるものまであります。(内容量やビンテージにも寄りますが)

画像4

私が一番衝撃を受けたのは
冒頭で紹介した「マンションポエム」ならぬ「ビールポエム」。
さすがにあれほど一体何の話なのかわからない説明文はごく稀ですが、
果たしてこれでみんな味の想像がついているんだろうか?という疑問を感じるくらいには不思議です。

例えばカナダのハウサウンドブリューイングが出しているホップレイザーというビール。
IPA(=インディアペールエール)という、
日持ちさせるためにホップをいっぱい入れたら香りと苦味が強くなっちゃったねっていう種類(スタイル)のビールなのですが

『ミュンヘン麦芽使用、焼きたてのパンや穀物のような香りと苦味が引き立つ。
フィニッシュはグレープフルーツ、オレンジ、レモン皮、フローラル、松の香り。』

と説明されていました。

アメリカ・カリフォルニアのベルチングビーバーというブルワリーが出している
ピーナッツバターミルクスタウトという黒ビールは

『グラスからローストピーナッツとコーヒーの芳ばしい香りとチョコレートの甘い香りが漂う。
味わいはピーナッツバターの風味が前に出て、その後からチョコレートの甘さと微かなローストコーヒーの香ばしさが追いかける。
全ての風味や味わいが絶妙なバランスで混じり合い、非常に整ったフレーバーとなっている。ミドルボディに、飲み心地は軽めでとてもドリンカブルな仕上がり。』(一部抜粋)

って書いてあります。
カタカナをいっぱい読ませてしまいすみませんでした。

なんか甘そうですよね。
でもあまーーーい!ってわけじゃないんです。

このように、ビールポエムは
ワインで言うところのソムリエの語るアレ、のように
ワイン→ぶどう ビール→ホップ
によって変わる香りや味わいをイメージで表現している部分もあれば
実際に入れて作っている原料による香りや味を表現している部分もあるので
文章だけで想像すると、ちょっとしたカオスです。

画像4


商品それぞれがいろんなストーリーと香りと味わいを持っていて、
このポエムはブルワリーから届く自己紹介であり、ラブレター。
自分たちで生み出したビールへの愛がたくさん詰まっていて、
どんな味がするんだろう、と飲んでみたくなります。


自由な「ビールポエム」の世界、
ビールの通販サイトの各商品ページにも載っていますので
お暇なときにぜひみてみてください。

ビールポエムも衝撃でしたが、
なによりこの世界で自由だな〜!と思ったのは
クラフトビールが好きな人たちのコミュニティ。

他のお酒のファンたちに残念ながらありがちな
知識をひけらかしてマウントをとる!みたいな人よりも、
これも美味しかった〜!あ〜今日もこんなに飲んじゃった〜!
ビールって最高だな〜!サッポロのアレもおいしいよね〜!
みたいな人が格段に多いんです。

みんなが飲んでるビールを見ていると、なんだか飲んでみたくなります。
美味しければいいし、楽しければもっといい。
自由な世界、最高だなって思います。


ゴールドの恵比寿様が付いた缶よりは少々お高いですが
いいビールをつくるために全力を注ぐ職人たちが生み出す「自由」なビール。
おうち生活を充実させている今だからこそ
一緒に感じてみませんか?

画像2


書いた人 ちゃきこ

相馬先生とは中町ゼミの同級生。
札幌のテレビ局でのディレクターを経て
クラフトビールの通販サイトgoodbeer
の運営などwebのお仕事の修行中。

通常ブルワリーからの直販だと6本単位などでしか買えないビールを
1本から購入いただて、届いた瞬間から冷たいビールを楽しめますよ。
苦い!嫌い!とビールを敬遠していた方も、
「美味しいかも」と感じられるビールがあるはずです。
会員登録で500ポイントプレゼントしているので、ほぼ1本分が無料です。
ぜひお試しを!

ビールの勉強用Twitterはじめました。@beer_to_tokyo

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?