見出し画像

信頼性ブランディングとステータス向上

こんにちは、MartinRoyal代表の須藤です。
昨年会社員を辞め、スポーツ・武道団体向けの運営支援サービス"Fukamie"をはじめました。
このブログでは事業を通して、そしてこれまでの経験から、
スポーツ・武道団体を運営している方に少しでも有益な情報を伝えられればと思っております。


今回は前回の続き「自治体や上位団体と関わりをつくり、団体としてのステータスをあげよう」についてお話します。

すでに自治体や上位団体と深く関わっている団体もあれば、
「そんなの面倒くさい」ということで関わりを持たないようにしている団体もあると思います。

いずれも団体としての“方針”ですから、正しいとか、間違っているとかはありません。しかし、こと「活気ある団体にしたい」という場合は正解があります。

え、正解あるの?と思った方、、、、あるんです。


それは、自治体や上位団体と関わっている団体のほうが活気があるということです。


なぜ?????(と思いますよね)

残念ながら、統計や大規模なアンケートと取ったわけではありません。
しかし、いろいろな団体の運営をみてきた経験からそう言える理由は大きく2つ。

1つは、自治体や上位団体と関わりを持っていると、ことあるごとに地域や業界のイベントに参加することになるということ。


イベントには、地域のマラソン大会のボランティアなどもあり、
自分たちの稽古には関係のないこともたくさんあります。

しかしそうしたイベントに参加すると、他のさまざまな団体と出会い、
また、地域の住民の方たちとの交流が生まれます。そこで会員が獲得されることは稀ですが、教室を選ぶとき、続く理由の上位には「通いやすさ」が挙げられます。つまり団体の活動する地域に住んだり通ったりする人が、一番続きやすく会員になりやすいと言えます。イベントを通じて、地域の人と関わることで、団体というのは活性化していきます。

2つめは、自治体や上位団体と関わりを持っているということで、新規会員が集まりやすいということが挙げられます。

これは人の心理的な部分で、先生が個人的にやっている団体よりも、
公に自治体や他の団体に所属している団体のほうが安心感がある、ということが要因となります。

この2つはビジネスでいうところの、プロモーション活動と権威性を活用したマーケティングと言えます。

プロモーション:とにかく知られることが目的。団体としての認知を得る。
権威性:普段着のおっちゃんと白衣を着ているおっちゃんだと、白衣の人が説明するサプリのほうが良さそうに聞こえるアレ
です。

自分が新しい趣味やスポーツを探すときを考えればわかりますが、やはり「❍❍協会認定というような表示があると、ちゃんとしてそう」という印象を受けるのではないでしょうか。


そもそも新規で獲得していく人というのは、「武道やりたい!」という人よりも、「なんとなく興味あります」という人たちなので、
先生の実力よりも「会としてちゃんとしているか」「自分がついていけそうか」「楽しそうか」などの理由が大きく、先生の実力は続けていくことで初めてわかるものだと思います。
(特に合気道や武道系はその傾向が強い気がしています、ハマればずっと続いて抜けられなくなっていくんですけどねえ)

ここまで話をすると、「そんなの面倒だ」「しがらみは仕事だけで十分」「稽古がしたいだけなのに」という声も聞こえてきそうです。

しかし安心してください。皆さんが思うよりずっと簡単に、自治体や上位団体と簡単に関わりをつくれます。

また、関わりを維持するにも、思うより負担のかからない方法はいくらでもあります。

その具体的な方法をいくつかご紹介します。

(1)公共施設を練習場にする

すでに利用されている団体も多くあると思いますが、個人で運営をしている団体では意外に公共施設を利用しきれていないケースが見受けられます。

まずは、団体の所在地の市区町村のホームページで「施設予約」と検索してみましょう。そうすると、たいていの自治体にはホームページで施設予約ができるページがあるはずです。

個人利用の場合はそのまま予約をすればよいのですが、団体利用の場合は「団体申請」が必要になります。
この団体申請を自治体に提出することこそ、自治体との関わりの第一歩になります。(今後、団体申請に関してのノウハウもお伝えします)

団体申請のための要件は自治体によって異なるので、ホームページで検索してみてください。

(2)スポーツ関連補助金を利用する

会の運営は、なんだかんだでお金がかかります。チラシもホームページもできれば作りたい、稽古道具も買いたい、など、挙げたらキリが無いと思います。会の活動のためにお金降ってこないかな…と一度は思ったことあるのではないでしょうか!?

実はあまり調べられていない方が多いのですが、たいていの自治体には「スポーツ振興課」という部署があり、(※名称は各自治体で異なりますが、同じ役割をする部署はあるはずです)地域のスポーツ施設の管理やスポーツ大会の企画などを行っています。

そこでは、スポーツ・武道団体向けの補助金の予算を持っていることが多く、これを利用することで、会の運営が助かるだけでなく、より深く自治体との関わりを持つことができます。

たとえば、私の団体が所属している港区では「社会体育団体育成事業」という名目で補助金が出されており、講習会の講師謝礼費などを一部補助してくれます。(参考リンク

こちらも社会体育団体への登録が事前に必要になりますが、
3年に一度の登録で毎年補助金が出るのですから、利用しない手はありません。

(3)自治体や上位団体が主催するイベントに参加する

毎年ほとんどの自治体でスポーツイベントが催されます。
また、各競技の連盟や協会でも多くの大会やイベントが企画され、実施されています。

そうしたイベントに積極的に参加していくことで、自然に自治体や上位団体との関係を維持することができますし、団体を挙げてイベントに取り組むことで会員同士の団結力が増します。

まずは、以下の表を参照して、自分の所属する競技の上位団体にどのようなものがあるか調べてみましょう。

画像1

多くのスポーツや武道には、全国規模で各団体を束ねる連盟や協会が存在し、さらにその下には各都道府県の支部があります。

私が所属している合気道団体を例にすると、全国合気道連盟(合気会)があり、その下位組織として東京都合気道連盟があり、またその下位組織として港区合気道連盟があり、私の団体はそこに所属しています。

連盟や協会のホームページには、加盟するための要件と申請書式がありますので、そちらを確認してみてください。

年会費は多少支払うことになりますが、それ以上に「会としての信頼性を高め、会員獲得に貢献するブランディングにつながる」というメリットに繋がります。

そして、地味な活動の積み重ねではありますが、そうした取組によって信頼性が高まり、入会問い合わせへと繋がっていき、更には差別化要素にもなっていき、会員が入って、最終的に活気ある団体の土台が作られていくのです。(長い道のりですが、意外とちゃんとやれている団体は少ないので、ちゃんと取り組めばその地域でのブランディングは思っているよりも早く確立されると思います)


次回は、活気ある団体にするために「スター選手をつくって、団体を盛り上げるには?」をテーマに、具体的にお話ししたいと思います。乞うご期待!


fukamieでは、今回紹介したノウハウを活かした事務局運営代行サービスを提供しております。ぜひブランディングや会員獲得、や組織の運営にお困りでしたら、お気軽に問い合わせください!