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【秘伝】どんな組織でもできるスター選手の作り方

MartinRoyal代表の須藤です。昨年会社員を辞め、スポーツ・武道団体向けの運営支援サービス"Fukamie"をはじめました。
このブログでは事業を通して、そしてこれまでの経験から、スポーツ・武道団体を運営している方に少しでも有益な情報を伝えられればと思っております。

今回は「スター選手を育てて、団体を盛り上げよう」についてお話しします。

ここでいうスター選手とは、一般会員の中で運営に関わったり、新人を指導したりすることのできる会員のことを指します。会社でいうところの「リーダー人材」ですね。ただし、リーダーというと「皆の先頭に立って引っ張っていく人」を思い浮かべるかもしれませんが、最新のリーダーシップ理論では、そうとは限らないということが分かっています。

世界中のリーダーを調査した結果、判明したのは「リーダーにはさまざまなタイプがいる」ということでした。
リーダーシップについてのオススメ本は以下のようなものがあります。
(武道や会の運営に置き換えて読んでみると発見が多いです)


声が大きく、皆の先頭に立つリーダーもいますが、ちょっと内向的で一見すると誰もリーダーとは思わないような目立たない人が、人望や信頼から周りの人を導いていく例も少なくないということです。

まずは、あなたの団体にいるリーダー候補を見つけましょう。
あなたの団体にいるリーダーはどのようなタイプでしょうか?

ステレオタイプでリーダーかどうかを判断するのではなく、
「会員の人たちが誰に影響を受けているか?」を見て判断するようにすると、「誰がリーダーか?」が見えてきます。


 ・❍❍さんはみんなと打ち解けてよく話しているな
 ・△△さんにアドバイスを求める人が多いな
 ・☓☓さんはいつもイベントで誰かを誘ってきてくれるな
 ・??さんはSNSで稽古の様子をアップしているな

など、道場や稽古以外の場所での影響力を持っている場合もあります。
普段の行動や技術から視点を拡げて考えてみましょう。

また、こんな問いを立ててみると考えやすいかもしれません。

Q.最も稽古や練習に集中しているのは誰だろう?


寡黙に稽古に打ち込む人は一見人見知りのように見えて、目立たないかもしれません。しかし、その人の稽古への取り組み姿勢が周囲に良い影響を与え、場をピリッと引き締めていれば、それは紛れもないリーダー候補です。

Q.最近変わってきた人は誰だろう?


何かをきっかけに、練習の面白さに気づいたり、団体に所属することの意義を感じ始めたのかもしれません。あるいは、今までの違うアプローチで稽古や会に関わろうとしているのかもしれません。それも変化を促すという意味でのリーダー候補になり得るでしょう。


さあ、ここまでで何人かの候補が思い当たった方は
いよいよ本格的に団体のスター選手になれるよう、サポートしていく段階です。

では、具体的にどうすればスター選手を輩出できるのかお伝えしていきます。


(1)指示するのではなく、相談する

「ああしろ」「こうしろ」と指示をしている限り、リーダーは常に「指示を出す側の人」であり、リーダー候補がリーダーになることはありません。
リーダー候補をリーダーにしようと思ったら、指示を出すのではなく、相談する形を取ります。
たとえば、新人の指導を任せたいと思ったら、「指導してくれ」と指示するのではなく、「新人を教えないといけないが、自分は手が空かない。どうすればよいだろうか」と状況を伝えます。
そうすると自然に「自分が手伝えるかもしれない」とリーダー候補が自ら考えるようになり、やがて「私がやりましょうか?」と打診してくれるはずです。
理想のリーダーになってもらうには時間がかかり、忍耐も必要です。しかし、こうすることで、徐々にリーダーの座を譲り渡すことができます。


(2)直接教えるより、機会を与える

スター選手に育てようとすると、「もっと教えたい」「もっと上を目指してほしい」と欲が出てきて、直接指導に熱が入ってしまうものです。
しかし直接指導だけではリーダー候補の視野が狭まり、自分の成長にしか注意が向かなくなりがちです。
そうではなく、リーダー候補には学ぶ機会を与えましょう。
他の会員の指導にあたらせるのも良い機会ですし、他の道場との交流稽古に参加させたり、他の指導者の講習会に出稽古させるなども良い機会となります。
このように、他の会員では得られないような経験を広くさせることこそ、スター選手育成の最短ルートになるのです。


(3)役割を与えて、周知する

ここでいう役割とは、「会員の皆さんの役に立つために仕事をするポジション」のことを指します。
ここが一番大切で、決して会長や先生の小間使いにしてはいけません。
会員のために、進んで雑務を担当させましょう。

たとえば、会場の予約、出欠簿の管理、用具の購入手配、新会員のオリエンテーションなど、地味で目立たないけれども、誰かがやらなければ会の運営が滞るような仕事を積極的に任せるようにします。

はじめのうちは誰も気づかなくても、粛々と続けていくうちに自然に会員の中で「あの人は会のためにいろいろやってくれている」という認識ができてきます。

そうなってきた頃合いをみて、リーダー候補に正式に役割を与えましょう。たとえば「新人指導担当」でも良いですし、「事務担当リーダー」でも良いでしょう。いずれにせよ、役割を与えて、何かあれば、彼もしくは彼女に相談するように、会員のみなさんに周知することで、名実ともにリーダーに近づきます。

スター選手を育てるには、やはりそれ相応の工夫と労力と忍耐が必要です。
しかし、彼もしくは彼女がやがてスター選手になったときに、大きなメリットを団体全体にもたらすはずです。ぜひスター選手の育成にチャレンジしてみてください。


次回は、活気ある団体にするための最後のポイント「イベントを定期的に開催する方法とは?」をテーマに、具体的にお話ししたいと思います。


FUKAMIEでは、今回紹介したノウハウを活かした事務局運営代行サービスを提供しております。ぜひブランディングや会員獲得、や組織の運営にお困りでしたら、お気軽に問い合わせください!