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男にも女にもならないランドセル

文章をしたためるのは苦手だ。特に長文。
ずっと思考してるせいで考えが纏まらない。(もしかしてお腹がすぐ空くのってずっと思考してるから?)
だからこれから書くことは私が言いたいことを正しく出力できているか怪しい。
読むラジオみたいな感覚で聞き(読み)流してほしいと思う。


小学生の頃、授業で使う道具を買うカタログ?(商品が載っている封筒?)を貰うとワクワクした。
例えば絵の具セット、彫刻刀セット、裁縫セット、とか。

それはだいたい女の子に向けた商品と男の子に向けた商品が枠で区切られていて、だいたいの生徒は身体の性に合わせた商品を選択していた。(少なくとも私の周りは)
私が小学生時代の話なので、約20年〜15年前のことだ。

1番最初にそういった選択をしたのはランドセル。たしか父方の祖父母が買ってくれた。
選んだのは当時にしては珍しかった黄土色のランドセルだった。(自分の住む田舎ではかなり珍しかった)
私たちの世代がランドセルというと思い浮かべるあの赤色のものや、ちょっとオシャレなワインレッドのものじゃなくていいのか?と何度か確認された気がする。

次はピアニカと絵の具セット。学校が一括で買ってくれるものだ。ピアニカはピンクと水色、絵の具セットはピンクと緑の選択肢があった。
ピアニカはピンクで絵の具セットは緑にした。
絵の具セットは男女に分けて棚で管理していたので、授業の時に周りの女の子がピンクの絵の具セットを選んでいた中、自分の物が見つけやすかった。

その次は彫刻刀セット。結構種類があったけど、シンプルでカッコイイから黒い布のケースに入ってるものにした。

そのあとも選択はたくさんあった。
裁縫セットは当時流行っていた魚眼レンズで撮ったイヌネコの写真がプリントされているものを選んだ。(これはプラスチックのケースで落として速攻フタが壊れたので布のケースのものを選べば良かったと後悔した)
習字セットはメタリックなオレンジ、ミシンの授業で使うナップサックはサーフブランドのロゴがプリントされた青色のもの。上靴は自由だったので6年間で赤、青、白、緑、サイズが合わくなって買い換える度にその時の気分で選んだ。


前置きが長くなってしまったが結論から言うと、この選択で同級生にからかわれることがあった。男子からも女子からも。
ただ、私はかなりヤンチャなガキだったので周りからは「そういう奴」なのだと認識されていたように思うし、別にそれに対してムカついたり落ち込むこともなかった。「そういう奴」とは分かりやすく言うと男勝りな女子、ということである。「男みたいな女」と笑われることもあった。
今思うともっとムカついとけよ!と思うが。

我々のような平成初期に生まれた人間でも無意識下で色を男女で分けようとするのだ。代表的なものでいうとピンクは女の子の色、青は男の子の色、みたいな。

前述したとおり私は、男の子向けに提案されたであろう色やデザインを選んだことを同級生にからかわれて落ち込んだことは無い。
ただずっと窮屈だったのだ。
ピンクが「女の子」のもの、青が「男の子」のものだけにされるのが窮屈だった。

私はその時「いいな」と思ったものを選択したのに、そこに男とか女とかは関係なくないか?

でもこういう、無意識下で分別しようとする思考は多分私にもある。それに対して誰かが決定的に傷付くことは稀なのかもしれないけど、モヤッとする人は自分が思っているよりも多くいるのだろう。それならその違和感に出来るだけ気付ける人間でありたいと思う。


最近テレビを見ていると多種多様な色、デザインをしたランドセルのCMが流れる。純粋にいいな、と思う。

時代は令和だ。あなたはあなたが「いいな」と思うものを選択出来る。令和になるまでだってそうだった。
「カッコイイから赤」
「可愛いから黒」
「自分に似合うから緑」
あなたの基準でセンスで人生を彩ってほしい。
それを誰にも邪魔させないでほしい。



小学生の自分、「男みたいな女」と言われて
「は?性別を男と女しか知らんのか?男か女である必要があるのか?あと色に男とか女とか関係ねーーーよ!!!」とキレろよ!!

……と思ったけど、キレなくていい。
彼らは知らないだけなのだから教えてあげて欲しい。多分、マイナスにはならない。あわよくばプラスになってほしいと願う。




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