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「コタキ兄弟と四苦八苦」、じつによかった。

 テレ東のドラマ24枠で放送されていた「コタキ兄弟と四苦八苦」が終わった。実にいいドラマだった。今季のマイベストである。
 真面目すぎる兄とふざけた弟がひょんなことから同居し、行きつけの喫茶店「シャバダバ」でレンタル親父を始めるという話。最初は、毎回奇妙な依頼主が登場し事件を解決するのかと思っていたが(それはそれで面白かった)、どんどんコタキ家の家族の話が広がっていく後半がスリリングだ。
 役者は古滝一路役の古舘寛治と古滝二路役の滝藤賢一がダブル主演。看板娘・さっちゃん役は芳根京子。芳根京子は難しい役を好演していた。
 脚本は野木亜紀子のオリジナル。演出は全話山下敦弘。テレ東では「山田孝之の東京都北区赤羽」「山田孝之のカンヌ映画祭」という癖のある二作を演出しており、やはりなあという感じだ。
 主人公のコタキ兄弟がそろって失業者で、貧乏というところがいい。レンタルおやじではとても喰っていけるとは思えないのだが、番組最終回では、今後、ふたりにも新しい道が開けていきそうな希望が垣間見える。

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