見出し画像

先週のショートショート【10月3日~10月9日】

■2022年10月03日(月)
妻からのお題は「シャッター」。閉まっているはずのシャッターがすこし開いているというイメージは最初からあったのだが、なかなかお話にならない。無理やり最後まで書いて、手品師のくだりを減らす。時間オーバーして完成。タイトルは「夜のシャッター通り」とする。妻からの反応はなし。

■2022年10月04日(火)
妻からのお題は「雀」。なんとなく雰囲気に流されて一本目を書いてしまい、納得がいかない。二本目を書く。あ、これはいけるかも。住処が突然、雀の巣に認定されてしまう話。タイトルは「雀の巣」。妻からも二本目がいいと言われる。

■2022年10月05日(水)
妻からのお題は「郵便屋さん」。ポストが撤去され、郵便受取人が立っているというイメージが浮かび、書き始める。いつも書き始めるのが早すぎる。もうすこし考えてから書け。「信書の秘密の保護は横に置くとして、展開がいいね」と妻からは好反応。タイトルは迷ったすえに「ハガキを書く」にする。

■2022年10月06日(木)
妻からのお題は「越境」。時間をかけて「越境屋」を書く。経済格差が拡大し、収入によって済む場所が決まってしまうという話。妻からは「わからない」「むり」という返事がくる。朗読ルームが立ってから、新作を書き始める。50分で人間から猫に越境する話を書いた。出来のよしあしもわからずに「サトルとおれ」を読む。妻にはあとで「ずるい」と言われる。猫ものだからだろう。

■2022年10月07日(金)
妻からのお題は「省略」。週間の課題でもある。最初は言葉の省略、ネットスラングをテーマにしようかと思ったが、嫌いすぎて、きっと嫌悪感が先に出てしまう。書く前に没。追い詰められて、ノーアイデアのものを書いた。「実況(省略なし)」というタイトル。妻には「オチに期待したのに」と言われた。たしかにもうすこしマシなオチがほしい。

■2022年10月08日(土)
妻からのお題は「賞味期限」。人の賞味期限ということをまず考えるが、これはたぶん地雷だ。食品の賞味期限を調べる話にしようとして書き出すが、迷走。オチにうまく着地しない。妻にも「これて終わり?」と聞かれる。「危険な食べ物がなにか知りたかったのに」。頭を絞って、なんとか誤魔化す。タイトルも迷う。「危険な冷蔵庫」としたが、うまく話の内容と連動していないように思う。危険なのは冷蔵庫ではない。

■2022年10月09日(日)
妻からのお題は「わたあめ」。アイデアが浮かばず、ぶらりと散歩に出た。ミニあんパンなど食べながら、話を考える。やっぱり夜のお祭りの話かなあ。「屋台の広告は匂いだ。」という冒頭の文章を書きつけ、話を作っていく。タイトルは「秋祭り」にした。妻からの感想は「シンプルでいいかも」。そして「最初の一行はいらない」。自信があるものほどダメだというのはよくあるパターンである。即座に削除する。

■まとめ
今週は危機の連続。いま、賞に応募するため中編小説を書いている。〆切りが近い。そちらのほうに意識がとられがちで、なかなかショートショートのモードに切り替わらない。それなりに時間は費やしているのだが、時間の問題ではないらしい。それでも「雀の巣」と「ハガキを書く」と「秋祭り」はまあまあかな。毎日の勝負なので、4割当たればよしとする(当たり外れの感覚は当社比)。

次週
前週

この記事が参加している募集

#私の作品紹介

96,493件

#振り返りnote

85,011件

新作旧作まとめて、毎日1編ずつ「朗読用ショートショート」マガジンに追加しています。朗読に使いたい方、どうぞよろしくお願いします。