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先週のショートショート【11月28日~12月4日】

■2022年11月28日(月)
妻からのお題は「フリーマーケット」。日本ではちょっとへんな意味で使われているっぽい。フリーは蚤をあらわすのに、freeになってちゃってる。だから本来は蚤の市。またロボットものに走る。タイトルは「宇宙蚤の市」。どういう世界なのかよくわからないまま書き終わる。光景の断片みたいな感じか。妻からの反応は悪くない。

■2022年11月29日(火)
妻からのお題は「履歴書」。書きかけては止めを繰り返し、2時間ほどかけて書き終える。奇妙な内容の履歴書を考えつかなければならないことは最初から覚悟していたが、それでも時間がかかった。タイトルは「長い履歴書」にした。

■2022年11月30日(水)
妻からのお題は「げんこつ」。げんこつやまのたぬきさんという歌が脳裏に浮かび、狸の話にする。妻の反応はいまいち。こんなときにもう一作書かねばならぬ。ゆるキャラの話を作る。なぜならゆるキャラはげんこつを握れないからである。「ありだと思います。わたしは面白かった」という反応がきた。書いた私はピンと来ていないが、これでいこう。タイトルにちょっと悩み、「ゆるい喧嘩」とする。

■2022年12月01日(木)
妻からのお題は「苦しい」。喘息の発作で苦しんでいたのでその気持ちをそのまま出してきたらしい。こっちは書くのが苦しい。最終行が「苦しい。」で終わると格好いいと思ったが、難易度高すぎて無理だった。それどころか、朗読時間に間に合わない。あわててちょっと怖い心療内科の話を書いた。タイトルは「治療」。

■2022年12月02日(金)
妻からのお題、今週の課題は「電話ボックス」。電話ボックスというとピンクのチラシしか思い浮かばないのだが、いまはもうないだろうなあ。最初に渋谷の街中で簡易電話ボックスを組み立てる殺し屋の話を書く。なんだか面白くない。次に夜の公園入り口の電話ボックスで電話が鳴り始める話を書く。よくありそうなシチュエーションだが、こちらのほうがいいかな。タイトルは「処置」とつけ、あとから「静かな男」に変更。

■2022年12月03日(土)
妻からのお題は「仮面」。最初は仮面舞踏会の話を考えた。全員が同じ顔だったら怖いだろうという発想だが、話の展開が難しすぎる。無理と判断して、仮面病という風土病の話をぽつぽつと入力していく。わけあって、外出先でメモを取り、最後にノートパソコンからアップロードした。タイトルは「理由」。意外に評判がよかった。

■2022年12月04日(日)
妻からのお題は「ケチャップ」。血糊の話を考えるがうまく展開せず、オムライスの話に変更。昨日に続き、また恋愛話になる。どうしたことだ。だが、この話、私のなかでは恋愛ものではなく、どちらかといえばホラーである。「オムライス」というタイトルでアップロード。

■まとめ
自室でデスクトップパソコンを前にして書くのがいちばん落ち着くが、毎日となると、そうそう落ち着いてもいられない。外で書くこともある。スマホで書くのはいまだに苦手だ。アイデアはメモできても、描写は書けない気がする。などと書いていたら、事件が起きた。家のパソコンのブラウザに文字が入力できない。執筆環境がつらい。

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