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先週のショートショート【23年06月11日~06月16日】

■2023年06月11日(日)
妻からのお題は「ラジオブース」。外の世界は死に絶え、無人の地に向かって喋り続けるパーソナリティというありがちな話を書く。妻に「もうひとひねりしたら?」と言われ、迷走が始まり、最終的に神隠しの話になった。タイトルはそのまま「神隠し」。22時にアップロードする。

■2023年06月12日(月)
妻からのお題は「天麩羅」。天麩羅について書いても仕方ない。天麩羅→天丼→天。うーん。天を天麩羅にするか。ということで書く。「浅草散策」というタイトルでアップロード。あとで妻にボロカスに言われる。ここ最近にない駄作だそうだ。そうかなあ。ポエムっぽくはあるが(向いてない)。

■2023年06月13日(火)
お題は「滑り止め」。振動の滑り止めと学校の滑り止めの両義がある。振動で行くことにした。ずっと揺れている世界の話を書くことにした。書き方を間違え、妻からダメ出しが出る。書き直し。焦点が合ってないというか、なにを書きたいのかがわかってなかった。三度書き直してようやくOKが出る。タイトルは「揺れない日」にした。最終的に読める話になったと思うが、アップロード時刻が遅かったせいか、noteでのビューはまったく伸びず。

■2023年06月14日(水)
妻からのお題は「トンカチ」。気づくとまた19時半だ。昨夜のショートショートと似た世界観になってしまった。たぶん自分で面白いと思ったことが書けていない。たどり着けなかった。語るべきことの周囲をうろうろしている。タイトルは「釘の街」にする。

■2023年06月15日(木)
妻からのお題は「池」。二本書く。最初の一本は自分の胸のなかにだけおさめる。二本目も弱い。妻はしぶい顔をしている。何度か書き直し。成長する水たまりの話を書きたかったが、直しているうちに方向性が変わり、最終的に終わらない梅雨の話になる。「梅雨」というタイトルに変更。

■2023年06月16日(金)
妻からのお題は「エスカレーター」。エスカレーターは何度もショートショートのテーマに取り上げている。まだなにか搾り出せるだろうか。百階建てのグルメビルという舞台を考え、五十八階のレストランから脱出する話を作る。そんなに面白いとは思えないが、いちおう、ショートショートとしての体はなしているのではないか。「上へ」というタイトルをつける。妻に見せると「誰がなにを言っているのか、なにが起きているのかわからない、書き直し」と言われる。主人公を女性から男性に変更。描写はなるべく削る。まだ削れると言われる。

■まとめ
迷走の一週間。ひたすら書き直していた記憶しかない。書き直しにもいろいろな段階があり、一番いけないのはアイデアが見えない場合。これは修正というより一からやり直しである。次が「絵が見えない」やつ。妻の口癖でもある。近接した問題に「語り手が不明瞭」がある。あと、すこしでも理路(小説内のリアリティとでもいうべきか)から外れると「わからない」と指摘される。妻の趣味嗜好かもしれない。私は多少外れてもいいのではないかと思っているが、読み手としては理路がはっきりしているほうが好ましいので文句も言えない。なんとか週末までたどり着いた。作風が変化しつつあるような気がしないでもない。

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