見出し画像

「ネット興亡記」起業家たちの挑戦

こんにちわ!熱血セールスマンのタツです。今回の本は、マジでアツいです!アツ過ぎて火傷するくらい。読んだらあなたも絶対挑戦したくなる!そんな日本を代表する「挑戦者たち」の戦いを描いた一冊を、フカドク!

画像1

日経新聞の大人気連載を書籍化した本書。全757ページのの超大作です(!)以前フカドクで取り上げた「世界標準の経営理論」並みのボリュームです。(ちなみに世界標準の経営理論は832ページ。マジで辞書。)

著者は杉本貴司さん。その道18年のベテランジャーナリストで、日経新聞の産業部で様々な業界の取材を行ってきました。現在は論説委員を務めながら、ビジネスドキュメンタリーの著書も多く出版されています。この「ネット興亡記」はタイトルの通り、インターネット起業家たちの挫折と栄光の軌跡を描いた一冊です。圧巻なのはその取材力。孫正義、三木谷浩史、堀江貴文、藤田晋、山田晋太郎といった日本のIT業界を代表する錚々たる面々が登場するのですが、実際に杉本さんがインタビューした文章が数多く掲載されています。

もちろん参考文献や、関係者への発言の引用の分厚さも圧倒的なのですが、何よりも「本人の口から直接聞いた」情報の生々しさは格別です。まるで自分が当事者となってその場面に立ち会っているような臨場感が本書の最大の魅力です。

画像2

そんな本書の目次は下記の通り。目次を見るだけでワクワクが止まりません。

第1章「いつか全員黙らせたくて」-藤田晋、若き日の屈辱
 第2章 インターネットをもたらした男-知られざる霞が関との苦闘 
第3章 iモード戦記-サラリーマンたちのモバイル革命 
第4章 巨人ヤフーと若き革命児たちの物語 
第5章 語られなかった楽天秘話 
第6章 アマゾン日本上陸
 第7章 ギークとスーツ 
第8章 ライブドア、迫る破滅の足音 
第9章 元祖SNS・ミクシィに立ちはだかった黒船
 第10章 逆襲のLINE-敗者がつないだ物語
 第11章 メルカリ創業者の長い旅 
第12章 ネバ―・ギブアップ-敗れざる者たち

個人的には第3章のiモード戦記、第5章楽天誕生秘話がお気に入りです。iモードは起業家ではなく、組織に属するサラリーマンが起こした一大イノベーション。組織外から集まった異能たちが力を合わせて一つのサービスを生み出していく様子はイノベーションのジレンマに悩む大企業にとってのモデルケースになると感じました。

画像3

楽天は革新的なサービスをどこまでも泥臭い営業活動で広めていったそのプロセス。三木谷さん自身が「戦闘型」と称した徹底的なオペレーションが成長の原動力でした。その戦闘型の仕組みが、グローバル展開を阻む一つの要素になっているという点も、企業経営の奥深さを感じさせる内容だと思います。

画像4

本書はキラキラして見えるIT起業家たちの「人間性」にスポットを当てている点も独特です。成功のプロセスだけを追いかけるのではなく、悩み抜き、決断し、挑戦する。その結果、成功も失敗も経験する。その時の要因はなんだったのか。その時の心理状態はどうだったのか。あくまでの「一人の人間」として起業家たちを捉えています。

IT起業家といえば華やかでどこか浮世離れした世界の住人というイメージがあるかもしれない。実は私もそう思っていた。(中略)IT起業家に抱く印象は、正直に言えばどこか浮ついていて、ちょっといけ好かないところがあった。サラリーマンとは縁遠い世界にいる成功者たちとして捉えていた。だが、実際にはみんなどこにでもいる若者たちだった。
確かにどこにでもいる若者だが、他者とは違う生き方を選び、リスクを取って行動に移し、試行錯誤を繰り返しながら歩んできた者たちだった。

当たり前ですが、今の大御所経営者も起業の最初は案外あっさりしたものだったりします。サイバーエージェントの藤田晋は営業代理店として起業。ホリエモンのオンザエッヂの祖業はは受託開発。楽天の三木谷浩史も最初は経営コンサルタントでした。スタートは小さくても、そこから誰よりも思考し、行動し、挑戦した結果成功を手にすることができたのです。

本書では本田宗一郎の「成功とは99%の失敗に支えられた1%である」という言葉を紹介しています。自らの成功を誰よりも信じて、努力と挑戦を重ねる。そんな「当たり前だけど中々できないこと」をどれだけやり続けられるか、が起業家にとって非常に重要なことなのだと感じました。

毎週水曜日20時〜、読んだ本をアウトプットし、みんなで語るオンドク!運営中!

フカドク!運営チームで毎週水曜日20時〜22時に読んできた本をオンラインで発表しあう場、オンドク!を運営しています!
ここで紹介できていない本を含めて実にさまざまな本が紹介され、ディスカッションされています。自分もアウトプットしてみたいな、と思ったかたは是非一緒に参加して学びをより深いものにしましょう!(発表はちょっと、、という方は見学も可能です)
Facebookにてグループページがございますので気になった方はお気軽にご連絡ください!

また、本のサマリーだけではなく、日頃のニュースのコラムや日頃の気づきも含めて投稿しているinstagramアカウント、サマドク!は毎日更新しています!こちらもお気軽にフォロー、いいね、コメントお待ちしております!
instagramアカウント@sama.dokuで検索!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?