深田 浩嗣|Sprocket CEO

CX改善プラットフォームを提供する株式会社Sprocket( https://www.…

深田 浩嗣|Sprocket CEO

CX改善プラットフォームを提供する株式会社Sprocket( https://www.sprocket.bz/ )の代表取締役CEO。noteでは顧客心理に注目した記事を書いています。Xで日々の気になったトピックを発信→https://twitter.com/fukadakoji

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日清「チベットスナギツネ」はやっぱりすごかった!──マーケティング「コミュニケーション」が古くなりつつある理由

「バズらせるコンテンツ」というのが一時期、デジタルマーケティング業界ではやった。いわゆるバズ・マーケティングやバイラルマーケティングだ。 「SNSで“バズる”商品やサービス」というと、相当にめずらしいモノだったり、奇抜なデザイン、突き抜けたメッセージなど、特別な何かを思い浮かべることが多いかもしれない。 ここ数年で「バズる」は大きく変化しているたとえば、2013年のエイプリルフールに、はなまるうどんが仕掛けた『まるごとダイオウイカ天新登場!』は大いに話題になった。 20

    • 「ECだけでOK」は本当か?

      "販売"を目的としないショールーム型店舗「売らない店」がよく知られるようになりました。 米国発のb8ta(ベータ)は有名ですが、以下に引用した日経クロストレンドの表のように、百貨店などの既存の小売店も参入が相次ぎ、"買い物"の新たな在り方を求める動きとなっています。 こうした動きの背景には、顧客側の変化があると言われています。その一つが、店員さんに「購入を迫られるのが嫌」という顧客心理です。 「売上を上げたい」という店員さんの下心が見え隠れするような接客は、もともと好ま

      • AIの民主化は"消費者"に何をもたらすのか?

        「Midjourney」「Stable Diffusion」といった人間のような絵を描けるAIが大きな話題となっています。私も使ってみましたが、驚くべきクオリティだと感じました。 「すごすぎる!」「これで誰でもアーティストになれる!」 SNSでは、そんなポジティブな反応を多く目にしましたが、アーティストにとっては気が気じゃない出来事のようです。 ある絵画コンテストでは、人工知能(AI)を使って制作した絵画が優勝作品に選ばれたことで、大きな議論が巻き起こりました。 アー

        • TikTok化する買い物

          21年ヒット商品1位は「TikTok売れ」でした。TikTokはショート動画とAIによる精度の高いレコメンデーションを武器に、急激にユーザー数を伸ばした新興のSNSです。米国での利用時間がYouTubeを超えたことが2021年に話題になりました。 「TikTok売れ」の特徴は、興味を持ったらすぐに購入する、いわゆる"衝動買い"のスタイルです。TikTok自身はこれを「興味突破」と呼んでいます。 SEO、リスティング広告、SMO、ディスプレイ広告、行動ターゲティング、リター

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        日清「チベットスナギツネ」はやっぱりすごかった!──マーケティング「コミュニケーション」が古くなりつつある理由

          「SNSは承認欲求」はマーケターの勘違い

          SNSをマーケティングに活かすためには、ユーザーの「認められたい」「愛されたい」という承認欲求や自己顕示欲を満たすべきだ──そう考えているマーケティング関係者も多いと思います。本当にそうでしょうか? SNSをマーケティングに活用するとき、「ユーザーの承認欲求をどう満たすか」を真面目に検討してしまう気持ちもわかりますが、これは5年以上前の話なのではないかという感覚が私のなかにあります。 私の本業は、コンバージョンを最適化するサービス「Sprocket(スプロケット)」を運営

          「SNSは承認欲求」はマーケターの勘違い

          “推しマーケティング”の極意

          デジタルマーケティングの最新情報に触れていると、「これって新しい流れだな」と感じることがあります。私の本業は、コンバージョンを最適化するサービス「Sprocket(スプロケット)」を運営する会社のCEOですが、ユーザー行動の変化は、常に早いものだと感じます。 前回のnoteでは、「”バズらせる”という発想そのものが古くなっているのではないか?」という問いから、さまざまな事例を挙げながら「マーケティング活動が『コミュニケーションを設計すること』から、マーケティングバースという

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          ”バズらせる”は時代遅れ

          「バズらせるコンテンツ」というのが一時期、デジタルマーケティングで流行りました。 そもそも「”バズらせる”という発想そのものが古くなっているのではないか?」というと言い過ぎかもしれませんが、最近になり、”バズらせる”という発想自体が見破られるようになってきているように見えます。 私の本業は、コンバージョンを最適化するサービス「Sprocket(スプロケット)」を運営する会社のCEOですが、常にユーザー行動の変化の早さを感じています。 今回は、”バズらせる”ことへの消費者

          ”バズらせる”は時代遅れ

          なぜEC「500円クーポン」はダメな施策なのか?

          あるECサイトでの事例です。「500円のクーポンがもらえれば、会員登録が増えるはず」と考えて、初来訪のユーザーにわかりやすいように大きな表示を出しました。 結果はどうだったか? ユーザーの離脱率は上がり、まったく会員登録につながりませんでした。 私の専門はデジタルマーケティングにおけるコンバージョンの改善(近著は『いちばんやさしいコンバージョン最適化の教本』)や人間の心理・行動であり、ユーザーの行動からコンバージョンを最適化するサービス「Sprocket(スプロケット)

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