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大学の真のオープンリソース化

2025年4月1日。日本国内の大学が〇〇大学という概念を取り払い、誰でも日本国内すべての大学の授業を自由に受講することが可能となった。これにより〇〇大学卒という古めかしい学歴社会とは一切のおさらばである。

さらに単位制、4年制という概念もなくなり、世界に先駆けて大学という概念が斬新に生まれ変わった。

詳しくいうと慶應大学や早稲田大学といった既存の大学はそのままに、すべての授業がオープンリソース化された。受けたい大学の授業を別の大学に通う学生でも、高校生でも、小学生でも、大人でも受けられる。さらにすべての大学の全ての授業がハイブリッド型であり、オンラインでも受講可能となった。そうなったことで、授業に人数制限がなくなり、どこからでも大学の講義を受けられる。授業を受けたら単位がもらえる、大学に4年間通って卒業するという概念がなくなったことで、〇〇大学卒業というものも無くなった。

大学のオープンリソース化プロジェクトに構想段階から関わる慶應大学SFC学部生の日向風花はこう語る。
「新型コロナウイルスによってオンライン授業が進み、どこからでも授業を受けることが可能となりました。それによって生徒はキャンパスに行かなくても授業を受けられることに気がつきました。ならば他の大学の授業も受けられるのではないか?と考えるようにもなりました。

大学はかなり専門的なことを学べる教育機関です。高校までの勉強とは違い、自分の興味分野がある程度見えてきた段階で、興味分野について深く掘り下げていくところ。でも実際に研究していく中で知りたいことがあっても、その大学にはそういった講義がないかもしれないのです。

社会構造が複雑になり、社会問題も複雑化してきています。分野横断的な学びはより求められています。大学は優れた研究機関です。なのにそのリソースを一つの大学内で閉じ込めているのはもったいなさすぎます。

そしてそもそも論ですが、学びたいことを好きなだけ学ぶのが本来の大学の姿であると思うのです。単位を取得することや卒業の学歴を得るために通うのは、本質を見失っているとずっと感じていました。」

大学のオープンリソース化。世界の先進国に先駆けて日本が一歩前へ出た事例と言えるだろう。

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