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『東京タラレバ娘』とオタクの貞操観念

Kindleで1・2巻が無料だったので読んでみました↓。

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タラレバ娘、名前だけは知ってたんだけど(うっすらドラマ化したのは知ってたけど、漫画原作とは知らなかった)ドラマも漫画も興味なくて普段から全然見ないので
「なんでタラレバってカタカナなのかな?」
くらいの感じでスルーしてたんですけど、たまに婚活してる人に
「『タラレバ娘』でもこんなこと言ってただろ?」
みたいなコメが付いてる(しかも結構幅広い年齢層の人が付けている)のでヒットしたんだなぁ…(わたしには縁がなかったけど)って思っていました。

感想:

普通に面白かった〜
けど、わたしには関係ないなって感じ。&超今更感がある内容で

「2010年代の東京って未だにこんなバブリーだったんだ?」

ってびっくりした。
なんか、
「不況で北川悦吏子の神通力も衰えた」
とか言われてる割には、未だに月9的な価値観はウケてるんやなぁみたいな。
そりゃあスパダリ同人誌が売れるわけやわ。
後、作家の東村アキコさんにはすごい好感を持ちました。
特に、30代で結婚二周目で、子供育てながら面白い漫画描いてるところ。
スーパーウーマンじゃん。めっちゃ憧れる〜〜(>人<;)
離婚経験者っていうところがまずイイよね。

離婚できる女は仕事ができる

っていう謎理論を持っているんです。
離婚して再婚できる=決断力と魅力がある
という品質保証。
わたしの前の職場のアシスタントの女性も二人とも同世代だったけど離婚・再婚経験者(しかも一人は子持ち再婚…めっちゃデキるし美人だった)で、二人とも仕事出来る子ですごい仕事しやすかった〜。

買って読むほどでもないから3巻以降はもう読まないけど、ネイリストの子は(元彼にさえこだわらなければ)結婚できそうと思った。
5年同棲してた実績は強いんじゃないかな〜
美容外科医と浮気した時も、元彼と寝た時も、イイなと思ったら躊躇せずに素直に一歩踏み出すところが好感度高かったです。
主人公の女は高齢なのに乙女ぶっててキモいなって思った。
イケメンモデルとタラとレバーに持論を言わせてるところがおもろいよね。
30過ぎて『女子会』とか言ってるのは、オバサンの自覚なさすぎてちょっと引く。
『アラサー』って20代後半の子が言う分にはいいけど、20代後半の女性と同じ土俵にいる気分で30代前半の女性が『アラサー』って使ってると、
「大丈夫か???」
って思っちゃう。
まあ、毎日のように呑んだくれるお友達と時間とお金があるのは素直に羨ましいと思います。
独身で時間がたくさんあって、お友達いてお金があったら、マジで結婚とかしなくていいよね…
(わたしは時間も友達もなかったから結婚したけど…)
めちゃめちゃ楽しそう♡
ずっと呑んでてもイイよ〜〜( ´ ▽ ` )ノ

自分が33歳の時とか考えると、シングルで子育てして馬車馬のように働いてて、ママ友が妊娠してるの見る度に
「疲れた…二人目が欲しい…(/ _ ; )」
って家でほろよい飲んで泣いてた。
飲み屋で恋だの愛だの結婚だのきゃいきゃい騒いでるのが平和だなーとしか…。
めっちゃ羨ましい…けど、わたしの場合、飲み友達もいないのに独身で社畜してたら生きる希望もなくて病みそうだからせめて子どもいて良かった〜〜

東京のコミュ強独身女性だったら、お金があればあるほど結婚する意味はない

って確信したね。
楽しいこと多すぎるし、結婚するデメリットが大きすぎるんじゃないかな?
結婚したら自由は確実に減るし。

恋愛しようとさえ思わなければお金のある東京の独身女は勝ち組

という現実。

常に、どんな時も自分のほうを向いてくれるそんな友達がふたりもいるのかよ。
いったい何が危機なんだ。
自分を高く見積もってて、その価値が下落してることか。
プライド捨てれば解決じゃないのか。
いやプライドを捨てるのは生半可にできることじゃないけど、
でも、結婚してようとしてまいと、誰もがいつかは捨てざるを得ない。
それより危機なのは友達がつくれない女だよ。私だよ。

めっちゃ分かる〜〜
友達いないわけじゃないけど、みんな既婚だし遠方だし、自分の生活があるからな〜〜
気軽に『出動!』とかいって召集できるお友達がいらっしゃるのは羨ましい。
ただ、わたしは友達が近場で未婚でも気軽に召集したりはしないから、距離感がわたしとは違うのかもしれない。
(そもそも、自分の恋愛話を明け透けに話したいと思わない。愚痴じゃなければ聞くのは好きだけど)

結婚しない方が勝ち組だけど、恋愛はしたいという欲望

結婚しない方が娯楽の面では勝ち組だけど、娯楽的な意味で恋愛はしたいというのがover 30女性の悩みになってるんだなぁ。
実質ハーレクイン同人誌が売れるわけだ。

さて、私は主人公と同じ年に生まれ、現在2人の子持ちワーママ。
周りには結婚していない同級生がいっぱいいる。

それこそ不倫で結婚の望みもない男とばっかり付き合う人や、適齢期に婚約破棄して次が見つからずに婚期を逃した人もいる。
共通しているのは「婚活」じゃなくて「恋活」ばかりしているところだろう。
嫌いじゃなければそれでいい。キスできる相手ならなんとかなる。
それくらいのある意味「余裕」を持って男性を見ることができていない。
好きになる人と結婚したい・・・そんなこと言ってられるのはせいぜい20代まで。
アラサーどころかアラフォーになるというのに、なぜ「恋」を優先するのか。
結局本当に結婚したいんじゃないんだろう。いつまでも恋愛していたいんだろう。
彼女たちの「結婚したい~」という発言がいつも耳を素通りしてしまうのは、彼女たちの本気が「結婚」ではなく「恋愛」に向いているからだと気付いたマンガだった。

女性の生殖可能年齢って〜40歳くらいまでだから、恋愛したい、セックスしたいって思うのは、生物として当然かなって思う。

オタクの貞操観念

少し前に、男女カップリング者に一部の過激派腐女子が嫌がらせをして炎上していました。

かつて女性向け同人と言えばBL(やおい)で当たり前だった時代、腐の中には男女カプや女キャラを異常に嫌悪したり
「同人と言えばやおいなのに男女なんて頭おかしい!」
と言って男女カプ者を攻撃するのが一定数いた
んだよ。
(今でもいるけど、昔は遥かに多かった)
「NL=ノーマルラブ」にはそれに対する男女カプ者による
「いや男女カプこそが世の中の普通だろ、ノーマルだろ、それを攻撃するお前らがおかしいんだよ!」
って反発も含まれてんだよね。
なので「ノーマルだなんて同性愛者への差別!」ってのも、それに対するただの男女カプ嫌悪腐女子による攻撃の口実って面もある。

わたしは女性向け二次創作の男女カップリングは読まないけど、男女カップリング自体がダメってことはなく、二次元でも三次元でも男女エロは普通に見れるので一部の腐女子が男女カプ者を執拗に攻撃する意味が全然わからなかったのですが、タラレバ娘の感想を書いたこのエントリーを読んでちょっと納得しました。

私自身もオタクだし、オタクが多い会社で働き、数少ない友人もオタクだ。最近流行りの「凪のお暇」や「東京タラレバ娘」などの働く女性の仕事と恋愛?の漫画を読んだ。
仕事の考え方や周りの反応、がむしゃらに仕事を頑張り続けて来たけど少し立ち止まってしまう気持ちなど、共感できるところがあった。
しかし、唯一共感できないところがある。
貞操観念だ。
付き合う前にセックスする事に抵抗がなさすぎる。

セックスの話をフランクにしている。
(中略)
仲の良い人とセックスの話をすると、その人の顔で脳内再生されてしまうので、生々しくて嫌だな〜と思ってしまう。
だから生々しい話は顔を知ってる人とはしたことがない。

これじゃん!

一部の腐女子が異常なまでに女キャラ・男女カップリングを嫌い、版権の男性キャラをほとんど女みたいに改造してハーレクインするのは、『女の貞操』についての観念が異常に厳格だから

そうだったのか…。
っていうか、この人たちって男オタに
「性的搾取ガー」
とか
「価値観のアップデートガー」
とか言ってるお腐ェミと同一人物なんだけど。
(お前がアップデートしろよ( ;´Д`))

「攻から受へのレ○プは愛の証拠だからノーカン」

っていう謎主張は、

受けたゃ(=自分)の鉄の貞操を破壊するためにはレ○プ止む無し

という鋼の貞操観念の産物だったのか!
「レ○プしちゃうほど愛されてるから仕方ない」的な。

おっそろしい。
腐ェミニズムって本当にクラッシックなフェミニズム(女性の性の解放)とは逆なんだね。
同じクラスタが

「Aセク」「セクマイ」「わたしには性欲がない」(ホモエロは主食)

を主張するのもなんか納得した。

貞操観念が異常に強くて生物種のメスとしての本能を抑圧してる

んだなって。
ホモエロばりぼり食ってる時点で「性欲ない」とか笑止千万って思うけどね。

いやあ、色々学びの多いタラレバでした。
流行ジャンルっていろんなディスクールがあってやっぱり面白いですね♡

花璃。

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