「ディズニー」「Netflix」「Amazon Prime」のオンライン融合戦略 #3
ここまで、「ディズニー」「Netflix」の「OMO戦略」について掘り下げてきた。最後にこの二つとは一線を画すビジネスモデルを構築する「Amazon Prime」を見ていきたい。
低価格のサブスクリプション・サービス
まず、それぞれのサブスク会員の費用を見ていこう。
「Amazon Prime」月額 500円
「Disney +」月額 700円
「Netflix」月額 880〜1,980円
比べて解るように、「Amazon Prime」は月額ワンコインで映画やオリジナルコンテンツが見放題となる(一部コンテンツは課金が必要)。
更に突出すべき点は、「Amazon Prime会員」は動画視聴も含め「13の特典」を得ることが可能だ。(※Amazonで購入した商品の配送料無料やPrime music、電子書籍のサービスも包括されている)
もはや、会員にならない理由が見つからない程の充実した内容である。
そもそも「Amazon」は、もっとも「OMO戦略」に特化した企業とも言える。
世界最大のクラウドサービス『AWS』とは?
Amazonは言わずと知れた流通業界における最大のプラットフォーマーであり、メディア各種で巨大な流通インフラを見たことのある人も多いだろう。
そして、忘れていけないサービスに『AWS(Amazon Web Servise)』がある。これは世界最大のクラウドサービスである。
その内容はクラウドデータ管理にのみならず、「A.I アルゴリズム」「動画配信」「ブロックチェーン」など様々なITサービスに特化しており、「AWS」を使用してデータ・ドリブンを行なっている日本企業が多数存在する。
これら全てのサービスをビジネスモデルに取り込んでいる事がAmazonの最大の強みであり、これによりサブスク会員の月額500円という値段設定を可能としている。
アフターコロナの世界バランス
「ウィズ・コロナ」により、世界の変容がもの凄いスピードで進んでいる。日本でも「デジタルトランスフォーメーション(DX)」が推し進められているのが現状だ。
「アフターコロナ」の時代を迎えた時、「OMO戦略」を巧みにドライブさせていく者が生き残り、それ以外は淘汰されて行く社会が予想される。
航空業界や旅行業界、実店舗を構える化粧品会社などコロナ禍により多額の損失を出している企業が後を絶たない。
しかしながら、この状況下により多額の利益を生み出している企業があるのも忘れてはならない。この「コロナ」が終息し、人々が自由を謳歌できる日常が戻った暁には様々な場所に人が戻ってくるだろう。
我々はこの痛みから学び、これから生きていく上で必要となる「オフライン」と「オンライン」でシナジーを生みながらドライブしていくシステムを、上手に構築しなくてはならない。
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