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創立89周年!富士通グループのあゆみをたどることができる「富士通アーカイブズ」をご紹介

こんにちは!富士通 広報note編集部です。
富士通の創立記念日が6月20日であることはご存じですか?
富士通は、今から89年前の1935年(昭和10年)6月20日に、富士電機製造株式会社(現在の富士電機株式会社)の通信機部門が分離・独立し、「富士通信機製造株式会社」として設立されました。
今回は創立記念日をきっかけに富士通の歴史を知っていただく連載企画の第1弾として、富士通グループのあゆみをたどることができる富士通アーカイブズの歴史展示施設に収蔵されている品々を通して、富士通のコンピュータ事業と日本のコンピュータ業界の発展に大きく貢献した故池田敏雄の知られざるエピソードをご紹介します。

インタビュー

インタビュイー 富士通アーカイブズ 笠原 正子(左)と富士通DNA館※ 館長 高橋 義雄
※富士通DNA館:富士通の歴史、諸先輩の活動の記録、その成果である製品を展示している社内研修施設

富士通アーカイブズとはどのような施設ですか?

富士通アーカイブズは富士通の沼津工場内にあり、富士通グループの企業活動のあゆみをたどることができる施設です。コンピュータの国産化を強力に推し進め、富士通のコンピュータ事業と日本のコンピュータ業界の発展に大きく貢献した故池田敏雄の功績を記念した池田記念室も沼津工場内に併設されています。
事前にお申し込みをいただければ、中学生以上の方はどなたでも見学可能です。

富士通アーカイブズや池田記念室には、どのようなものが展示されていますか?

富士通アーカイブズには、富士通が創業する前の古河市兵衛が鉱山業を始めたころからの歴史をまとめた年表とともに、その当時を示す文書や製品を展示しています。
池田記念室では、コンピュータ黎明期の歴史が分かる品などを中心に展示しています。特に1959年(昭和34年)に製造された世界最古級のリレー式コンピュータであるFACOM(ファコム)128Bは今でも稼働する状態で展示してあります。

また、池田の思い出の品も展示しており、研究ノートや著作のほかに、池田の生涯の趣味だった囲碁に関する資料なども展示しています。
例えば池田は、日本式ルールの予盾点を指摘し、日本や台湾を参考にした新しいルールを考案してまとめた論文を出しています。これが日本棋院にて認められ、その後のルール検討の礎となったそうです。1973年(昭和48年)に受賞した日本棋院賞の表彰状や囲碁ルールの冊子は池田記念室に展示されています。
また、趣味としてだけでなく、1968年(昭和43年)には、お客様のトップマネジメントの方々に電子計算機の真の意味、「コンピュータ思想」の基本を碁を通してご理解いただくためとして、「碁とコンピュータの会」を催しました。挨拶として当時の社長 岡田完二郎そして呉清源九段と池田が講演し、FACOM270-20の実演も行ったそうです。

呉清源九段と対局している池田(手前)
囲碁ノートの一部

新しいコンピュータを試作中に工場で火災が発生した際、部下が火の中に飛び込んで設計図面を運び出そうとした時、池田が「図面ならおれの頭の中にある」と言ったという天才肌の破天荒なエピソードでも有名な池田ですが、他にも知られざるエピソードがあれば教えてください。

第9代社長山本卓眞が、池田記念論文集に寄せた「FACOMの誕生まで」の中で当時の思い出を書いています。

底冷えのする計算機室にストーブを置いてもらって徹夜で計算機をテストし、ストーブの煙突がつかえてうまく燃えない時には、プリンタ用紙を頭からかぶって煙突掃除をして、「カチューシャだな」などと言い合ったこと。

また夜明け近く、眠くなると、「眠気覚ましに池田さんが真夜中に(シューベルトの)『冬の旅』をデッカイ声で唄った、江戸下町ッ子の巻き舌が、ドイツ語の響きとマッチした見事なものだった・・・(原文ママ)こと。

FACOMが誕生する1954年(昭和29年)の2年ほど前の池田(左)と山本の写真

一方で富士通のスポーツ史にも、池田は大きな足跡を残しています。
その長身を活かし中学、高校でバスケットボール部のエースとして全国優勝を果たしていた池田が入社した1946年(昭和21年)12月に、男子バスケットボール部が創部されました。当時は川崎工場内にバスケットボール、バレーボール、テニスの3面のコートがあり、その屋外コートで練習していました。
池田はコンピュータ開発に没頭していましたが、バスケットボールにもいつも真剣だったそうです。
1975年(昭和50年)からは女子選手も入部し川崎市民大会に参加するようになり、1985年(昭和60年)に富士通レッドウェーブが創部される礎になりました。

富士通アーカイブズとして皆様に知っていただきたいことがあれば、最後にお願いします。

富士通アーカイブズは、「富士通のことを正確に記録する」「富士通のことをわかりやすく伝える」ため、富士通の歴史的に重要な史料の収集、保管し、収集した史料を活用して、富士通の歴史を分かりやすく伝える活動を行っています。富士通アーカイブズの歴史展示施設や池田記念室は事前申し込みにて見学いただけます。また富士通ミュージアムページでは、富士通の歴史、製品・サービスの歴史をご紹介していますのでぜひご覧ください!

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