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「ポインセチア」のマイクロノベル 他3篇 #27
さあ乗って。見上げんばかりの地植えのポインセチアから声がする。年の瀬だ。伸びてきた手につかまると、真っ赤な包葉の上にいた。ほかにも仲間が大勢いて、この赤い絨毯に乗って、これからプレゼントを配りに行く。
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銀杏の葉に願いごとを書いて川に流し、途中引っかかることなく流れたら願いごとが叶うという。でも、いっしょに名前を書くと連れて行かれるから書いてはいけないらしい。だから、誰の願いごとか神様にもわからない。
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誰もやらないけれど、オオオナモミの影に近づいて、自分の影でそっと触れてみて。すると何回かに一回、影のひっつき虫が自分の影につくことがある。次の日にはなくなっているけれど、その日はなんだかうれしくなる。
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そのビルの壁一面に青写真の印画紙が貼ってあるからね。この樹といっしょに写りたかったら、さあ木に登って。五分間、じっとしてたら露光終わり。いい記念になる。明日この樹は伐採されてなくなってしまうのだから。
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