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「黒いケシ」のマイクロノベル 他3篇 #83
ひなげしの中心にある実となる雌しべの部分、花びらが落ちたあと朱肉をつけて印鑑に使うことがあるのを知っているか。もし、この黒いケシの実の印鑑を求められたら覚悟するといい。特別な印鑑は、別世界との契約だ。
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ネアンデルタール人は、ムスカリの花を死者に手向けた。というけれど、土から花粉が見つかっただけだ。自分が昔スナネズミだった頃、あの花が好きで地面の巣穴に貯め込んだものだ。骨が埋まってるとは知らなかった。
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シロバナタンポポの裏側って、黒のストライプが入っててかっこいいでしょう。そして、この花弁の先のギザギザたまらない。ここにはそんな人たちが集まってるんですよ。シロバナタンポポを愛でる大世界大会ですから。
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ハナノキの由来は、葉が出る前に花をいっぱいつけて美しいからというのを見て、ではわたしもハナノキですねとソメイヨシノがいう。それならわたしもとヒガンバナがいうと、あんたは木じゃないだろうと諭されていた。
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