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④サーファーズパラダイスとモロッコ人のおっさんとサンセット

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ゴールドコーストのブロードビーチでシェアハウスを見つけた。広めのオウンルームで、レントが週150ドル、バルコニーからビーチを眺める事ができ、1分でそのビーチに行ける。サーファーズパラダイスにも歩いて5分ほどの好立地だ。

オーナーは、オージーの旦那さんと、日本人の夫婦で、部屋には僕と日本人カップル、モロッコ人のおっさんの4人暮らし(オーナー夫婦はここには住んでいない)だ。

しかし、ボンド(デポジット)とレントの前払いをして、所持金が相当なくなった。けっこうヤバい状況になってきた。これは早々に仕事を見つけなければ。

レジュメを大量に印刷し、翌日から早速、配り歩く事にした。

ちなみに今は6月中旬で、オーストラリアは季節的には秋。もうまもなくゴールドコーストは完全なるシーズンオフに入ろうとしていた。仕事、見つかるかな・・・。

シェアハウスのモロッコ人のおっさんは、良くモロッコ料理を作って、食べさせてくれた。何かの内臓を使った料理が得意で、見た目とは裏腹に意外とうまかった。

さて、仕事探しだが、毎日レジュメを配りに行ったり、日豪プレスの求人コーナーの仕事に応募したり、なんとか仕事をゲットしようと奮闘していた。

レジュメを配っていると、他にも同じようにドロップ(レジュメを配り歩く就職活動)している日本人や、他の外国人を良く見かけた。彼らは皆ライバルになるのだ。

お店に入る→店員さんに声かける→仕事を探している事を伝える→レジュメを渡す→「wow,perfect!」「grate!」とか、期待を持たせる言葉を言ってくれる→音沙汰なし。こんなパターンばっかりだ。適当すぎるよみんな(泣)

まあ、単純に考えて、英語も満足にできない日本人と英語バリバリの外国人が同じ就職活動してるんだから、どっちが仕事を獲得できるかは明白だ。

そうやって、毎日レジュメを配り歩いて、ついには配るのに目ぼしい店が無くなってしまった。。。

これにはさすがに心が折れそうになった。

仕事を探しているのは僕だけではなかった。同じシェアハウスの日本人カップルも、ゴールドコーストで友達になった日本人も、みんな仕事を探していたが、誰一人と獲得する者はいなかった。

ゴールドコーストは完全に観光地化されていて、言ってみれば大きなハワイみたいな感じだ。その観光地がシーズンオフに入ろうとしているため、求人の募集自体が全くなかった。完全に需要<供給の状態だ。

僕は一体これからどうすれば良いのだろう。。。

毎日夕方になるとビーチでサンセットを見るのが日課になっていた。

そしてサーファーズパラダイスのサンセットは、僕の折れそうな心を癒してくれる気がした。

年中暑いイメージのあるゴールドコーストだが、一応四季のようなものがある。ただ日本と違うのは、季節が真逆になることだ。今は6月後半なのだが、オーストラリアでは秋なのだ。昼間は暑いが、夜になると涼しく、Tシャツだと少し肌寒いくらいだ。

オーストラリアに、冬が訪れようとしていた。

もうここにいても、僕の未来はないだろう。

僕は友人達に別れを告げ、シドニーに旅立つことに決めた。

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