0655と2355と佐藤雅彦と
録画してまで見る番組がいくつかあります。
大抵は妻が録画しているのを一緒に見ているのですが、ほとんどがNHKの番組なのに、我ながら驚きます。
彼女は、私がいない時間に、他にも多くのアニメやドラマ(韓流とか)を見ているようです。
その中で最近口ずさんでしまうくらいハマっているのが、0655と2355なのです。
こちらはオープニングは真心ブラザースが歌うボブマーレイの曲に東京芸大教授の佐藤雅彦さんが詩をつけたもの。
こちらは、細野晴臣さんが渋い声で歌って始まります。
こんな理由で始まった番組だそうです。
佐藤雅彦および東京藝術大学大学院の岡本美津子教授とNHKを中心に「日本人のリズムをつくる」番組を目指して企画されました。
どちらも5分番組ですので、見るのもあっという間なのですが、毎日やっているので、毎日見ないと溜まってしまいます。
まあ、本来は、その時間に見るべきもので、録画してみるというのは邪道な感じもします。
この番組を制作をしているのが、ユーフラテスというグループです。
ピタゴラスイッチで知られる慶應大学佐藤雅彦研究室出身の人たちのグループです。
他にも、考えるカラスという番組も担当していて、これもユニーク。
「考えるカラス」は、科学の「知識」ではなく、自分から周りの現象を観察し、仮説を立て、実験をし、考察する、という「科学の考え方」を学ぶことを目指した、まったく新しい科学番組です。
ユーフラテスでは、制作協力・コーナー映像制作として参加しています。
この番組がすごいのは、考えさせるだけで答えを教えてくれないという点です。答えは〜〜、となります。
こうしたユニークな番組の数々を流すEテレのロゴマークもユーフラテスの作品。
また、ETVからEテレへと変化する様を、シンプルなモーフィングによって表現したアニメーションを制作しました
こうして見てみると、やはり、佐藤雅彦さんという方の視点のユニークさというか、考える力に唸ってしまいます。
電通のCMプランナー時代には多くの広告で唸らせ、だんご三兄弟を流行らせ、ピタゴラスイッチやNHKの番組で考えさせる。すごい人です。
匠の仕事だった広告の世界に、イメージを伝える方法論を導入し、人に伝える手法を切り開くということをやった方だなと思います。
その辺の発想のヒントは、この本でわかるのでしょうか。
「分かる」って、こんなに気持ちいいことなのか。「伝える」には、こんな方法もあったのか。メディアの枠を越え、常に新しいコミュニケーションデザインを提案してきた著者が、60数個の作品と随筆で、想像のはるか上を行く「分かる」「伝える」をお見せします。『ピタゴラスイッチ』『I.Q』『考えるカラス』をはじめ、あらゆる角度から認知の地平を切り開いてきた佐藤雅彦の、標石(マイルストーン)となる一冊。
読んでみようかな。
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