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記事一覧
ユナイデット・オブ・ザ・シー
ホテルにとまった 簡素なホテルだ
名前はカタカナでユナイデット・オブ・ザ・シー
窓からは大きな海が見える 一面の青だ
私は昨日「あなたはカリスマね」と言われた
しかし、私はカリスマの意味を知らなかった
どんな言葉なのだろう 言葉には極めて疎いのだ
昔の恩師が須賀敦子みたいなエッセイを書きたいと言っていた
詩のようで直線なロジカルな詩を書く人らしい
恩師にはまた吉行淳之介を読むように
アイドルをプロデュース
漱石というアイドルを私はプロデュースする
彼女は一流の小説家だった
溢れんばかりの若さが輝く17歳
誰もが彼女の虜だった
筆圧の重みと同じだけの眼光の重み
つらい、きついの弱音も吐かずに
踊りを振り付けまで完璧に覚えていった
キャッチフレーズは永遠の17歳
小説を書くことが彼女の趣味だった
シナリオもかけちゃうマルチタレント
そう、ソレが漱石だった
ワーグナーとマーラーの抱擁
狂躁の果実
ニーチェの響き
かぐわしき悲劇
藝術家の宿命
苦しみの練習
ここは地獄なのか
霞のまどろみ
ダイヤモンドが割れる詩学
トリックの継続
イゾルデはいずこへ
神の臨在と父親の不在
いつも追われる身
かなわぬ恋
色っぽい喘ぎ声
ファーストバイオリンの重低音
ソプラノの声域 はてしなく
ふりむきざまに死ぬ
感覚的憤死
震えてペンで書く
迫りくる死!
ライ
電子ピアノでトリップ
君の真髄を食べたい
遠くへトリップすることができたらいいな
説明のいらない詩が書けたらどんなにいいだろう
ぼくは恋に恋をした
貴方のいない世界に
苦しみだけがいない世界に
いきたい
光をもとめて
デイケアへ通う日々
電子ピアノの残響が残る気持ち
でも、気持ちだけが空回り
スケールもコードもおぼつかない
「おぼつかない」まさにこのこと
鍵盤にシールを貼って
たどたどしく触れる
苦悩から脱出するための
即興詩人は今日も歩く
フランス語ができるようになりたい
生きる歓びが感じられるだろう
フランス語で思考したい
言の葉の粒たち
歓喜
乱舞
言葉が踊る
その瞬間を感じたいダダイスト
ワルツを踊ろう
教授が言った「君のライフスタイルは何?」
苦しみを昇華させて
どぶねずみたちが叫ぶ
ライフワークは言葉です
スケールコードをかきならせ
Gの上に立ってスウィングしなけりゃ意味ないね
アンサンブルは